15年と3カ月で6.97%

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 表題をみてピンと来た人は、さわかみファンドどのお付き合いが相当に長い人だろう。 ファンド設定してすぐ作業に取り掛かったのが、毎月一定額を積み立て投資できる仕組み。

 その前までは、ほんの一部の証券会社で株式の積立て購入サービスをやっていたものの、投信それも直販ともなるとまったく前例がない。

 新しい仕組みを自前で作るとなると、システム開発費用やらで億単位のお金がかかってしまう。 投信の直販をスタートさせて直後のさわかみ投信に、そんな大金あるわけがない。

 それでも、さわかみファンドのような長期保有型投信の積立て購入サービスは、一般生活者とりわけ若い人たちに絶対的に有利な財産づくりとなる。 なんとしても、はじめたい。

 既存の金融サービスをいろいろ組み合わせれば、なんとか行けるはずだと目処を立てた。 問題はそこから。 ぽっと出の独立系の投信で、直販なんて大それたことをやろうといっている。 相手は大手の金融機関ばかり。 いろいろあたったものの、どこもまじめに考えてくれない。

 まあ、そこはビジネスの世界。 先方の条件を丸呑みし、手数料などを多めに払えば、ではやってやろうかというところも出てくる。 えらいコストの高いサービスになるけど、まあ仕方がない。

 さわかみファンドを本当に世の中で評価してもらうためにもと、腹を括った。 3か月ほどすったもんだして、1999年の11月にさわかみファンドの積立て購入サービスが開始となった。 

 同年12月の最初の引き落としから、今年の3月の引き落とし分までを合計すると、毎月1万円の投資が総額で185万円となっている。 それが、時価評価で326万円となっているのだ。 年率にすると、複利で6.97%の財産づくりができてきているわけだ。

 この間、日本経済の低迷とデフレ現象が続き、株価全体は最近ようやく元の水準にまで戻ったところ。 そこを、さわかみファンドは年率複利でみると、5.1%ちょっとの成績を残している。 誰がどういおうと、立派な成績である。

 それ以上にすごいのは、毎月の積立て投資をしていたお客様は7%近い財産づくりとなっていることだ。 預貯金の0.02%など比較にもならないし、他のほとんどの金融消費を上回った成績を残している。

 おそらく、日本経済の回復と株価上昇で、さわかみファンドの成績はこれから加速して上がっていくのだろう。 成績の約束はできないけれど、長期的にみれば年10%の成績もあり得る。 その時に、毎月の積立て投資をしていた人はどんな利回りになっているのか、大いに楽しみである。