投資、やはり長期だね

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イタリア出張から戻って、9日ぶりにオフィスに来てみると、スタッフは淡々と仕事をこなしてくれている。

一方、日本はじめ海外市場はどうかとみるに、あまり変わっていない。

その間も、投資家や市場関係者は日々の株価動向などを追いかけて、忙しくマーケットを追いかけていたはず。

もちろん、マーケットは時々刻々と動いていて、投資家やディーラー達を吸い寄せて止まない。

短期投資家やディーラー達からすると、この9日間の間でもたっぷりと仕事してた、そう言うだろう。

ただ、それほど大きな値動きがなかったところをみるに、長期投資家は暇だったはず。

暇だった? そう、長期投資家からすると何もすることがなく、暇を持て余していた。

やることがなく、暇を持て余しているのは、長期投資家にとって実は自然なことなのだ。

われわれ本格派の長期投資家からすると、将来に向けて価値の高まりを追いかけ続ける、それ ガが仕事の大半。

つまり、企業リサーチなどで年がら年中、それこそやたらと忙しくしている。

一方、マーケットとはいつもつかず離れずでいて、横眼で眺めているぐらいで丁度いい。

そして、なんらかの理由で大きく下がった時は、すかさず買いにいく。

ずっとリサーチを続けていて、5年後10年後に投資価値が大きく高まるであろう企業の株式を、待ってましたと買うのだ。

買った後は、のんびりと投資価値の高まりを期待しつつ、その企業の動向を見守っていく。

そのうちどこかで、マーケットが大きく噴き上がってきたり、買った株式が急伸してきたら適当に売り上がっていく。

大きく売られた時に買っておいたから、もう十分以上の投資収益が確保できる。

その間、たとえば5年ほどかかって、ようやく2倍の投資収益を得たとしても、年率にすると14.4%の成績である。

機関投資家を含め世の一般の投資家やディーラー達が眼を血走らさせても、年14%はなかなか難しい挑戦となる。

それが、のんびりと長期投資しているだけで、ごくごく自然体で年14%を達成できてしまうのだ。

かりに、10年かかったとしても、年7.2%の財産づくりとなってくれ、まったく問題なしだ。

それが、長期投資というものである。 誰でもできる、実に簡単なこと。

企業リサーチが難しい? AIとか最先端の技術を追いかけなくてもいい。

投資価値の高まりといっても、そう難しく考えることもない。

身の回りの企業で、なくなっては困る製品を提供している会社を、熱く応援する気持ちでもう十分。

大事なのは焦らず、のんびり長期投資のリズムを守ることだ。