澤上篤人の長期投資家日記 https://sawakami.blog 長期投資家、澤上篤人(さわかみあつと)が、日々の思いを世に訴える。世の中を本気で考え、独自の目線で大事なことを伝えていくブログ。 Fri, 15 Mar 2024 06:59:56 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.1.1 https://sawakami.blog/wp/wp-content/uploads/2017/12/cropped-8cb469f88f7e1646c6afae47296ae249-32x32.jpg 澤上篤人の長期投資家日記 https://sawakami.blog 32 32 日銀株保有は異常?利上げは近い? https://sawakami.blog/2024/03/wd13-5.html Fri, 15 Mar 2024 06:59:56 +0000 https://sawakami.blog/?p=5604 一つ目のテーマは「アメリカはバブル?日本は景気はアメリカ次第??」です!
アメリカの株式市場はバブルなのか!?実態経済への影響は?
合わせて世界の経済状態を教えて頂きます!
二つ目のテーマは「日銀利上げ近い?日銀が株を持つことは異常??」です!
株価を下支えしてきた日銀、その悪循環を解説します!
(あっちゃんWINS-DAY 2024.03.13放送分)

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マネーゲーム vs. 資産形成 https://sawakami.blog/2024/03/%e3%83%9e%e3%83%8d%e3%83%bc%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%83%a0-vs-%e8%b3%87%e7%94%a3%e5%bd%a2%e6%88%90.html Fri, 15 Mar 2024 03:54:45 +0000 https://sawakami.blog/?p=5599 昔から、お金を追いかけるマネーゲームと資産形成の長期投資とが、ごちゃ混ぜにされてきた。

株式市場などでの投資や投機の延長線上に、資産形成もあるといった位置付けだ。

証券マンや市場関係者にとっては、そういったごちゃ混ぜに対し、さして違和感を覚えない。

株価が上がり、それに上手く乗れた投資家はお金を増やす。 すなわち、資産形成が進んでいるとなる。

思惑が外れて、買った株が下がったら? それは、マネーゲームに踊った投資家の自己責任といえばいい。

今日のテーマは、そういった繰り返しを延々とやっていて、本当に資産が膨れ上がっていくだろうかだ。

現に、いまがそうだ。 今年に入って新NISAだ、最高値更新だと、株式市場は沸き上がってきた。

マネーゲームに勤しむ人たちにとっては、ご機嫌の展開となってきている。

証券マンや市場関係者、そしてマスコミは大いに沸き上がっている。

ここへきて、株式市場は高値追いにブレーキがかかってきているが、スピード調整とみなすこともできる。

一方、新NISAなどで初めて投資に踏み込んだ人たちは、資産形成の道を進んでいると信じていることだろう。

ところが、われわれ本格派の長期投資家からすると、大きな下げが近い、マーケットから離れようのタイミングだ。

もちろん、この先の展開は、それこそ神のみぞ知るの世界。 まだしばらく上昇相場が続くかもしれない。

あるいは、この長期投資家日記で主張しているように、世界の金融マーケットがドカーンと崩れ出すかもしれない。

はっきりしているのは、先行きは神のみぞ知るといっていては、とうてい資産形成になっていかないということだ。

はっきり言っておこう。 資産形成を志すなら、安定度と再現性の高い投資を淡々と繰り返していくに限る。

そのためには、「安く買っておいて、高くなるのを待って利益確定する」のスタンスを守ることに尽きる。

ということは、株価が上がった下がったの、マネーゲームに勤しむなど論外もいいところ。

ましてや、近いうちに大きく下がるのではと思えるタイミングで、新規の投資は絶対にない。

どこかで大きく下がるのを待って、おもむろに買い出動すればいいではないか。 よほど気持ちは楽である。

資産形成の旅は、10年はおろか20年30年と続けていくものである。

その間に、マーケットなどの暴落に巻き込まれることだけは、絶対に避けよう。

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質の悪い株高に浮かれるな! https://sawakami.blog/2024/03/%e8%b3%aa%e3%81%ae%e6%82%aa%e3%81%84%e6%a0%aa%e9%ab%98%e3%81%ab%e6%b5%ae%e3%81%8b%e3%82%8c%e3%82%8b%e3%81%aa%ef%bc%81.html Thu, 14 Mar 2024 07:42:34 +0000 https://sawakami.blog/?p=5595 ずっと、カネ余りバブル高に警鐘を発してきたが、日本株市場はさらに問題含みといえる。

なにが問題かというと、日銀による株価の買い支え、つまり官製の株高でもって皆が有頂天になっているのだ。

もとはというと、2010年ごろから日銀は株式ETF購入をはじめた。 それも、恐る恐る少額での買い入れだった。

ところが、2013年からは黒田総裁による異次元の金融緩和の一環として、すさまじい購入ピッチとなった。

気がついたら、日銀は世界最大の公的年金であるGPIFを抜いて、日本最大の株主になってしまった。

この10年間、株価が大きく下げたところを見計らって、日銀は株式ETFをどんどん買っていった。

そのため、37兆円強の買いっぷりもすごいが、日本株市場の右肩上がり相場に最大の貢献をしてきた。

誰の眼にも日銀による株価の買い支えであり、まして通貨発行権を持っている日銀の株買いだ。

個人投資家も機関投資家も安心しきって株買いに走った。 下がれば、日銀がいくらでも買ってくれると信じて。

その流れで、日経平均株価の34年ぶりの史上最高値の更新に漕ぎつけたわけだ。

そして、いまや日銀は株式ETFの保有でもって、30兆円を軽く超す含み益を抱えるに至っている。

見事なる官製相場である。 そういった背景に乗っての、最近の株高狂騒曲なのだ。

投資家も市場関係者もマスコミも浮かれているが、こんなもの砂上の楼閣でしかない。

そもそも中央銀行が、その国の最大の株主になるなんて異常もいいところ。

そんな異常を無視して、日銀が永久に株式ETFを保有するなんて、まずあり得ない。

ということで、日銀がちょっとでも売りをにおわせたが最期、株価は奈落の底へと落ちていく。

ならば、株価全般が沸騰している時に、少しずつ売り上がっていくか?

それは、株価の恒常的な上値抑え要因となってしまい、日本株市場にさらなる買いが入ってくるのを阻害する。

また、30兆円を超す含み益とかいっても、そんなものは絵に描いた餅である。

株価全般が下がれば、含み益なんてたちまち消え去る。 かといって、この高値を売って実現益確保もできない。

さあ、日銀はどうするのだろう? まだこれからも株式ETFの買い増しで、株価下支え役を務めるというのだろうか?

こんな官製株高に浮かれている投資家たちはじめ、市場関係者もマスコミも、どう対応するのだろう?

われわれ本格派の長期投資家からすると、「いろいろ無理しているよな、お大事に」だ。

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地方に住むほど有利だよ https://sawakami.blog/2024/03/%e5%9c%b0%e6%96%b9%e3%81%ab%e4%bd%8f%e3%82%80%e3%81%bb%e3%81%a9%e6%9c%89%e5%88%a9%e3%81%a0%e3%82%88.html Tue, 12 Mar 2024 03:41:18 +0000 https://sawakami.blog/?p=5592 表題にピンとくれば、本物の長期投資に慣れ親しんでいる人のはず。 今日は、そのあたりを掘り下げてみよう。

われわれ本格派の長期投資家からすると、東京など大都市に住もうと、地方に住もうと、情報格差など関係ない。

これが、マーケット動向を追いかけたり、次の出世銘柄を見つけようとする投資などだと、そうはいかない。

新しい流行とか世の変化に敏感であろうとすると、どうしても情報が集中する大都市に住む方が有利となる。

その点、いつもマーケットからはつかず離れずで、生活者にとって大事な企業を応援しようとするのが長期投資。

企業を応援するとなれば、常に新しい投資対象を求めて、情報の鮮度などにシャカリキとなる必要もない。

それこそ、日々の生活でなくなっては困る企業の株価が、大きく下がったところを応援買いすればいいだけのこと。

そのうち、経済情勢や投資環境が良くなって、買いたい投資家であふれだしたら、しばらく彼らに応援を任そうと売り上っていく。

この作業を、のんびり繰り返すだけで長期投資となっていくし、十分なる投資収益も確保できる。

おもしろいのは、そういった長期投資で得る100万円は、東京に住もうと、地方に住もうと、同じ100万円である。

ところが、生活コストが大きく違う。 同じ100万円を得ても、お金のつかい勝手が天と地の差となる。

長期投資で積み上がっていく資産のつかい勝手という面では、地方に住む方が圧倒的に有利となる。

であるならば、地方に住んで長期投資をどんどん進め、膨れ上がっていく資産をどんどんつかえば、どうなるか?

お金をつかってやることで、多くの人の収入となり雇用を生んでいく。 つまり、地方経済が活性化する。

なにに、お金をつかってやるかは、地方に住む人たちがそれぞれ好きに考えればいい。

もう、モノは十分にそろっているから、今度は文化・教育・芸術・スポーツ・技術などの分野で、お金をつかってもいい。

どうせなら、大都市にあって地方からみると羨ましいなと思える方向で、お金をつかってやるのも面白い。

そう、こちらには大自然がある。 残るは、大都市の良いところだけを、我が市や我が町にどんどん移入するのだ。

どれもこれも、長期投資で生まれてくる余剰をもってすれば、なんでもできてしまう。

地方に住む人たちが本格的な長期投資に慣れ親しんでもらい、そのリターンでもって経済や社会を活性化する。

自分たちのお金と意思でもって、住みやすい我が市や我が町をつくっていくのだ。

これが、さわかみグループがずっと力を入れている、長期投資をベースとした地域経済活性化のお手伝いである。

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資産デフレへの心準備を https://sawakami.blog/2024/03/%e8%b3%87%e7%94%a3%e3%83%87%e3%83%95%e3%83%ac%e3%81%b8%e3%81%ae%e5%bf%83%e6%ba%96%e5%82%99%e3%82%92.html Mon, 11 Mar 2024 03:22:57 +0000 https://sawakami.blog/?p=5581 ずっと、世界の金融マーケットの暴落は避けられない、それに備えろと主張してきた。

ゼロ金利やマネーの大量供給をベースに膨れ上がってきた、カネ余りバブル高はいつか必ずはじけ飛ぶ。

現に、世界的なインフレ圧力によって米欧の金利水準は、4%ほど上がってきている。

日本だけが例外的に、いまだゼロ金利を維持している。 とはいえ、マイナス金利の解除は時間の問題である。

したがって、もういつカネ余りバブル高が崩れて、世界の金融マーケットが暴落に入ってもおかしくない。

とはいえ、世界の機関投資家をはじめとして、皆が40年越しの上昇相場に乗っかってきた。

それどころか、70年代から80年代前半にかけてのインフレ時代を、ほとんどが運用経験していない。

それもあって、インフレや金利高に対し警戒感を高めるどころか、ずいぶんと気楽に構えている。

これだけ根強いインフレを前にしても、金利引き下げを期待して、買いポジションを下げようとしないのだ。

そんな機関投資家たちの楽観姿勢もあって、マーケットはしぶとく高値圏で粘っている。

とはいえ、米国や中国での不動産ビジネスが厳しくなってきたりと、金利上昇の影響は明確に出てきている。

だから、もういつ世界の金融マーケットが暴落に入ってもいい、それに備えろと主張してきたわけだ。

暴落つまり株価はじめ金融商品全般の価格が大きく下がると、投資家は大損する。

個人投資家ならば、「しまった、早く売っておけば良かった」と、悩んだり悔やんだりするまでのこと。

一方、機関投資家はじめ企業や金融機関など法人の場合は、大損してしまっただけでは済まされない。

マーケットの暴落によって、法人投資家の間では巨額の資産デフレが発生する。

資産デフレというのは、暴落寸前まで大きく膨れ上がっていた資産勘定が、一気に蒸発縮小する。

その一方で、大きく目減りした投資勘定の資金調達先でもある負債勘定は、まるまる残っている状態をいう。

となると、どの法人投資家も巨額の投資損や評価損を計上すると同時に、調達資金の返済義務を果たさなければならない。

この図式は、アセットオーナーと呼ばれる、年金など運用資金を提供してきた投資家サイドも同じこと。

つまり、マーケットに参加してきた法人投資家は、みながみな資産デフレの苦しみにのたうち回ることになる。

たとえば、960兆円の時価総額の日本株市場が、30%下げると288兆円の資産勘定が蒸発する。

それをみて、年金など資金の出し手は運用サイドに対し、288兆円もの資産目減りは困る、なんとかしてくれと迫る。

なんとかしてくれといわれても、マーケットが暴落してしまった以上、どうにもならない。

運用サイドも資金の出し手も、蒸発してしまった288兆円に対し、どう処理するかで苦しむ状況に追い込まれる。

この資産勘定の蒸発が世界レベルで起きるということは、世界全体でマネーつまり信用が一気に収縮することを意味する。

いまのカネ余りからは想像のつかない、カネつまり状態に追い込まれる。 当然、金利は急上昇する。

これは、マーケットでの行き過ぎに対する振り子現象だが、みなが厳しい現実に追い込まれよう。

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大手非上場化!経営のメリット https://sawakami.blog/2024/03/wd06-5.html Thu, 07 Mar 2024 07:53:05 +0000 https://sawakami.blog/?p=5585 一つ目のテーマは「三菱商事ローソン非上場化!?狙いとは」です!
あえて上場しない、非上場の狙いとは?その目的は?
非上場会社の経営のメリットや考え方をお伝えしていきます!
二つ目のテーマは「話題の新事業どう見る?ワークマン、コンテナホテルなど」です!
土台がしっかりしている会社の新事業に対し、あっちゃんはどう見ているのか?
応援するべきか、判断を教えて頂きます!
(あっちゃんWINS-DAY 2024.03.06放送分)

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マネー資本主義からの解脱(後編) https://sawakami.blog/2024/03/%e3%83%9e%e3%83%8d%e3%83%bc%e8%b3%87%e6%9c%ac%e4%b8%bb%e7%be%a9%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e8%a7%a3%e8%84%b1%ef%bc%88%e5%be%8c%e7%b7%a8%ef%bc%89.html Wed, 06 Mar 2024 02:59:13 +0000 https://sawakami.blog/?p=5576 金銭的な報酬の最大化を狙うマネー資本主義は、ブレーキのかからない経済運営となってしまう。

その先では、一部の人々への富の過度な集中と、大多数国民の低所得化や貧困化が、どんどん進んでいく。

企業経営でみると、昨日も書いたように社会に向けて、どれだけ多くの富を生み出すかなどは無視。

そんなことよりも、いかに多くの利益を稼ぎ出すかだ。 それが、出資者たちや経営者の報酬最大化に直結する。

そのためには、できるだけ安く労働力や原材料・資材を調達し、できるだけ高く売るに尽きる。

それは、労働力を提供したり、原材料や中間資材を提供する人々から、富を収奪することにつながっていく。

また、出来るだけ高く売ろうとすることで、消費者からやはり富を収奪していくことになる。

どちらも、企業や株主にとっては良かれだが、その周りの社会全般を窮乏化させていくのは避けられない。

これが、一部の富裕層への富の集中であり、金融所得の著増である。

その横で、いま世界を襲ってきているのが、先進国も含め多数国民の低所得化や貧困化問題である。

やっかいなことに、冒頭にも書いたが、ブレーキがかからない。

マネー資本主義にどっぷりつかった政治家たちや、金融界からのロビイスト圧力が、現状維持を擁護して止まない。

どうにもならない無力感が民主主義の劣化と映ったり、世界各地で権威主義的な政治の台頭を許している。

その横で、窮乏化した人々が世界各地で賃上げ要求から、暴動や地域紛争に至るまで、動きは先鋭化しつある。

どれもこれも、地政学的リスクを高め、根強いインフレ圧力ともなってきている。

どうしたらよいのか? われわれ一般生活者は自助自立の意識を高め、その方向で行動に移ることだ。

具体的には、生活者として「なくなっては困る」企業の応援株主となっていくのだ。

そういった生活者投資家が存在感を増していくにつれ、企業経営も付加価値最大化という本来の姿に戻っていく。

機関投資家たちは利益最大化で株価を上げろと、相変わらず企業に要求するだろう。

しかし、われわれ生活者投資家は企業に対し、社会的な富の創出の最大化を応援株主として要望する。

生活者株主としての要求を高めていくことで、企業経営をしてより社会性を意識したものに方向づけさせられる。

理想論に過ぎる? 個人の預貯金マネーは1000兆円を超えており、東京株式市場の時価総額を凌駕している。

その気になれば、機関投資家からすべての株式を買い取ってしまうことだってできるのだ。

われわれ本格派の長期投資家と生活者株主は、まったく同じ価値観で行動することになる。

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マネー資本主義からの解脱(前篇) https://sawakami.blog/2024/03/%e3%83%9e%e3%83%8d%e3%83%bc%e8%b3%87%e6%9c%ac%e4%b8%bb%e7%be%a9%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%ae%e8%a7%a3%e8%84%b1%ef%bc%88%e5%89%8d%e7%af%87%ef%bc%89.html Tue, 05 Mar 2024 04:55:59 +0000 https://sawakami.blog/?p=5573 突然、仏教用語を持ち出したが、そろそろマネーの束縛から解き放たれて、資本主義の良さを求め直したい。

マネー資本主義とは? なににつけても金銭的な報酬の最大化をもって良しとする経済全般の仕組みだ。

企業でいえば、利益の最大化でもって株主に報い、経営者も多額の報酬にありつこうとする。

本来、企業というものは社会にどれだけ多くの富を生み出すか、つまり付加価値の最大化が問われる。

すなわち、雇用の創出と給与の支払い、将来に向けての投資、賃借料や利子そして税金などが、付加価値における費用項目である。

それらをたっぷりと支払った上で、残った部分が利益となり、晴れて株主に還元される。

ところが、マネー資本主義では利益の最大化を追求するあまり、付加価値における費用項目をトコトン削り落とす。

雇用は減らし、非正規雇用を増やしたりして給与支払いを抑えると、消費の減退と低所得層の増加を招く。

将来に向けての投資を削ると経済活動の拡大発展を阻害し、イノベーションの欠如で将来成長の芽を摘んでしまう。

極端な節税、なかんずくタックスヘイブンを悪用(?)などは、その国の財政悪化に直結する。

どれもこれも、国民経済的にみると大きなマイナスである。 将来発展にもつながっていかない。

一部の富裕層をどんどん富ますかもしれないが、多数国民にとってはむしろマイナスとなる。

一方、機関投資家などの運用でも成績数字を追い回すあまり、社会や環境などへの配慮はないがしろにされる。

投資は本来、将来社会をつくっていく方向で、お金に働いてもらうものである。

なのに、機関投資家たちは運用成績という無機質な数字追いかけのマネーゲームに、のめり込んでしまっている。

年金など元のお金の出し手は国民であり、将来設計のためのはずが、マネーゲーム運用に堕して良いものか。

さらに悪いのは、そういった機関投資家たちが大株主として企業に短期利益の最大化を強いているのだ。

どれもこれも、世界がマネー資本主義を追求してきた結果の、社会や人々の生活への悪影響である。

一部の高所得層への富の集中が過度に進んだ横で、多数国民の貧困化が著しくなってきている。

それらが、食っていけない人々による暴動や紛争の多発、権威主義的な指導者への傾斜など、地政学リスクを高めている。

どうすればいい? マネー資本主義が巨大なメカニズムとなっていて、そう簡単には崩れそうにない。

生活者投資家という概念を広め、生活者の立場から企業経営などにも影響を及ぼしていくことだ。

この続きは、明日書きます。

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やはり、バブル高だよ! https://sawakami.blog/2024/03/%e3%82%84%e3%81%af%e3%82%8a%e3%80%81%e3%83%90%e3%83%96%e3%83%ab%e9%ab%98%e3%81%a0%e3%82%88%ef%bc%81.html Mon, 04 Mar 2024 06:02:31 +0000 https://sawakami.blog/?p=5569 ここへきて、米国株も日本株も、新高値更新を毎日のように続けている。

それをみていると、株価の上値追いで、値が軽くなってきたという表現がぴったりの展開である。

証券マンなど市場関係者やマスコミはご機嫌だろうが、投資家はクワバラクワバラである。

いつのバブルも、終わった後になって、「あれは、バブルだった」と認識される。

バブルが吹っ飛ぶ寸前までは、株高などの熱狂に皆が酔いしれている。

その熱狂こそバブルなんだが、当事者たちは高値追いのマネーゲームに熱中して、まったくブレーキがかからない。

もちろん、中には冷静な投資家たちもいて、さっさと売ったりして、マーケットから離れてしまっている。

しかし、それら冷静な投資家たちの売りを軽く跳ね飛ばして、買いのエネルギーが株価などを上値追いさせる。

そういった買いエネルギーの強さこそが、バブル高のしからしめるところである。

つまり、手のつけようがない買い熱気に煽られて、マーケット参加者はバブル買いにますますのめり込んでいく。

まるで、巨大なブラックホールのように、投資家はじめ関係者たちを吸い込んでしまう。

とはいえ、どんなに凄いバブルも、また通常の上昇相場であっても、いつかは下げに転じる時が来る。

永久に上げ続けることはない。 なぜだろう? どこかで売りが出はじめて、買いのエネルギーを上回るからだ。

売りが出はじめるといっても、そこまで買ってきた人達の間で、買いよりも売りが上回りだすだけのこと。

そんな折に、なにか大きな外部要因が重なると、「なんとかショック」と命名される。

なんとかショックといわれるまでもなく、大きく上がったものは下がる。 それが、自然の摂理である。

どんなにバブル買いのエネルギーが強かろうと、永久には続かない。

どこかで、買いよりも売りのエネルギーが勝りだす。 それも、新規の強烈な売りがマーケットに参加してくるのではない。

むしろ、それまで買って買いまくっていた人達が、徐々に売りに転じることではじまる。

それが自然のマーケット展開だが、世界の運用マネーの大半を握っている機関投資家たちが、強大なブレーキとなっている。

彼らは、マーケットに最後の最後までしがみついていくをもって運用としている。

われわれ本格派の長期投資家のように、自分の投資判断で行動できるわけではない。

まあ、そういった世界の機関投資家たちが売りに転じた瞬間、マーケットは凄まじい売り地獄となるのだろう。

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乗り遅れたと、焦らないことだ https://sawakami.blog/2024/03/%e4%b9%97%e3%82%8a%e9%81%85%e3%82%8c%e3%81%9f%e3%81%a8%e3%80%81%e7%84%a6%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%93%e3%81%a8%e3%81%a0.html Fri, 01 Mar 2024 02:40:16 +0000 https://sawakami.blog/?p=5566 しつこいようだが、投資家は市場関係者やマスコミと一緒になって大騒ぎはしない。

あくまでも、自分の投資スタンスや投資のリズムを守り、強欲に走らないことだ。

その点、市場関係者は、マーケットが賑わって参加者が増え、ビジネスが拡大してくれさえすればいい。

どこかでマーケットが下げに転じたりすると、投資家は損失に大慌てとなるが、市場関係者は痛くも痒くもない。

かりに、いまの投資家顧客が市場から消え去っても、新しいマーケット参加者を探し求めればいいだけのこと。

したがって、証券マンの誘いに乗って大損させられたと文句を言ったところで、それは自己責任でしょうで終わり。

一方、マスコミはいま起こっていることを逐一かつ早く報道するのが仕事である。

商売上、できる限り読者や視聴者の注目を浴びたい。 だから、その時々の状況をどうしても過度に騒ぎ立てる。

そういった報道に踊らされて、投資家がフラフラと行動しても、やはり投資家の自己責任とされるだけ。

そんなこと分かっているよ、多くの人はそういう。 そのくせして、市場関係者やマスコミに振り回されがちとなる。

いま日本株市場をみるに、最高値更新で投資家も市場関係者やマスコミも、皆が沸き上がっている。

いよいよ、さらなる上値を求めて株価は上がっていくぞと、色めき立っている向きも多い。

機関投資家や金融機関の間では、株買いに出遅れて「持たざるリスクを感じて」とかの買いも入ってきている。

その横で、高値警戒感も出始めているし、われわれ本格派の長期投資家のように暴落を待っているのもいる。

大事なのは、ここからだ。 相場の先行きは神のみぞ知るの世界だからと、投資家が思考停止してはいけない。

投資は安く買っておいて、高くなるのを待って売るのが鉄則。 これだけ上がってきているのだ、安値に放置されているわけではない。

ということは、ここで乗り遅れたと焦って買いを入れて、一体どれだけの投資収益が見込めるのか。

むしろ、高値つかみさせられる方のリスクを警戒しよう。 繰り返すが、市場関係者やマスコミと一緒に踊らない。

われわれ本格派の長期投資家からすると、マーケットの高値追い喧騒からは遠く離れるに如かず。

そして、暴落相場を待って大きく下げたところをバーゲンハンティングするのだ。

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