昨日の「日本経済の活性化なんて簡単だよ!」の続きです。
経済活動はすべて、お金をつかうことから始まる。 どんどんお金をつかえば、経済の規模はどんどん大きくなる。
そして、より多くのお金が使われた方向で、経済は拡大発展していく。 新しい産業も自然発生する。
この図式は、地方であるほど見えやすい。 自分のつかったお金が、どう回っているかが眼に見える。
周りの人の収入となり、そのお金がまたつかわれることで、さらに別の人の収入となっていく。
この循環が経済活動なんだが、お金がグルグルまわりながら働いてくれている様が、地域だとよく見える。
それが、東京など大都市では経済規模が大きすぎて、自分のお金はあっという間に眼前から消えていく。
大都市では、お金が働いてくれるのが見えるどころか、ただ単に消費という数字データとなっていくだけだ。
これでは、自分のお金が働いてくれているという実感が伴わない。
その点、地方では自分がつかったお金が、周りにグルグル回って働いてくれているのが実感できる。
ならば、次なるは生活に必要な消費を越えて、周りが明るく楽しくなる方向で、お金をどんどんつかう流れを創っていくことだ。
もうそれほど買うモノがないからと預貯金に放り込んだままの資金は、どの地方でもたっぷりと寝ている。
その一部を引き出して、日々の暮らしが楽しくなることにお金をつかうことで、地域経済はいくらでも活発化する。
この考えで、ピタッとはまってきたのが、全国各地で展開しているオペラ公演である。
最初はオペラコンサートを楽しんでいただけの地元民が、しばらくすると「自分たちも参加したい」と言い出した。
といっても、飛び入り参加はなしだ。 こちらとしても、最高レベルのオペラ公演を地方にお届けしようとしている。
プロが指導し、1年間の厳しい特訓を経て、はじめて舞台に上がってもらう。 この方針で、地方が動きだした。
面白そうだからと、合唱の稽古に参加して、月1回のレッスンに通っているうちに、それが楽しくなってきた。
さらに頑張ろうと、年の後半は月2回の稽古に増やして、歌唱や演技力のレベルアップを自主的に励みだした。
その集大成が年1回のオペラ公演だ。 晴れの舞台に上がって、幕が降りた瞬間なんとも言えぬ達成感と充実感。
また来年もやるぞ、もう止められないと、ますます気合が入る。 この楽しみを、もっとみんなで共有したいとなって、どんどん横へ広がってきた。
1年間を通じてワイワイやっているうちに、賑やかで元気な輪が多くの人々を巻き込みだしている。
そういった地域が、全国で5か所となってきているが、それに触発されて新たに10か所以上で動きだそうとしているのだ。