株式投資とは、将来の社会をつくっていく方向で、お金に働いてもらことである。
お金が働いてくれた結果として、願っていた社会が少しずつ出来上がっていく。
少しずつながらも着々と出来上がっていく社会に住むのは、投資者つまり我々である。 それが投資のリターンである。
で、金銭的なリターンは? これが経済のおもしろいところであって、金銭的なリターンは必ず後からついてくる。
どういうことか? 経済は生きものであって、より多くの資金が流れ込んでいく方向で、どんどん拡大発展していく。
そう、経済活動の活発化は個人消費でも企業の投資でも、より多くのお金がつかわれることからはじまるのだ。
より多くの資金が投入されていくと、そちらの分野が賑やかになっていく。
その賑やかさに誘引されるように、あちこちから儲けを狙った人々や資金が、我も我もと集まってくる。
かくして、多くの資金が投入された方向で経済活動が、どんどん活発化していく。
経済活動拡大の結果として、早い段階で投下された資金には、大きな実りがもたらされる。
金銭的なリターンは必ず後からついてくるというのは、そういうことだ。
そこで株式投資だが、これはと思う企業を応援しようと、ピンポイントで資金を投入する。
応援しようという以上は、その企業が事業環境的にも苦境にあって、株価も低迷している時に投資家は出動する。
これを、リスクマネーの供給ともいうが、腰の据わったホンモノの企業応援団の登場である。
皆が買わない、むしろ売り逃げしようする時に買い出動して、経済の現場に資金を供給するわけだ。
その資金投入が、後々の経済環境の好転に寄与し、株式市場全般の回復にもつながっていく。
これは応援しなければで、株価の低迷時に断固として買い出動した企業の株価も大きく上昇する。
これが、株式投資の金銭的なリターンである。 お金がしっかり働いてくれた結果の、ご褒美である。
したがって、株式投資にはどんな社会をつくっていくかの夢や想いがなくてはならない。
同時に、こんな社会をつくっていくのだという強い意思を働かす必要がある。
そこが、株式投資に不可欠となってくる、どの企業を応援していくかの企業選別である。
その点、最近やたらと人気化しているオルカンとかS&Pインデックスファンドに投資しておけばの風潮とは違う。
ただただ資産形成という目的に向かって、オルカンとかで安定度の高い運用を低コストでというのも否定はしない。
しかし、どうせ資産形成するなら、どんな社会をつくっていくかの積極的な意思と思いで、お金に働いてもらいたいものだ。