高齢化日本、どう経済活性化させるか(前篇)

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先日の参議院議員選挙でも、賃上げ、消費税の減税、現金給付などが各党の争点となった。

どの党も、物価高にどう対処して、どう生活を守るかを選挙民に訴えて、票を稼ごうとしている。

それらは、どれもこれも国の財政をさらに悪化させるものばかりだが、各党とも無視したままだった。

真に国政選挙の争点とすべきは、先進国でも最悪を独走する(対GDP比)日本の国家財政をどう健全化させるかのはず。

ところが、どの党も財政健全化にはまったく触れようとしない。 それどころか、一層の財政出動を訴える党もあった。

日本の財政は毎年なんとかやりくりしているものの、もはや持続不能の状況にまで悪化している。

その原因は人口高齢化の急速な進展で、医療費や年金など社会保障費が著増してきたところにある。

現役を退いた高齢者層がどんどん増えていって、医療費や年金などの国家負担が重くなるばかり。

なのに日本経済は低迷を続け、税収の伸びが社会保障費の著増にまったく追いつかない。

その結果として、日本の国家財政は悪化を続け、国の借金もうなぎ登りに膨れ上がってきている。

どうしたらいいのか? 少子高齢化は止めようがないから、社会保障費の負担増はまだまだ続く。

となれば、経済成長率を高めるしかない。 だが、なかなか成長率は高まってくれない。

国としても半導体やAIなど最先端技術分野に力を入れたり、経済活性化に躍起となっているが、さほど効果は出てこない。

ならば、政策発想の転換だ。 1000兆円を超す預貯金マネーを消費に向けさせるのだ。

預貯金のたった3%の30兆円が消費にまわるだけでも、日本経済は瞬間に5%成長の軌道に乗ってしまう。

5%の消費なら8%成長だ。 5%とか8%の成長を続けたら、すごい税収増で財政はみるみる健全化していく。

では、どうやったら預貯金にしがみついている個人マネーを消費に向かわせるか?

将来不安とか、いざという時のためにといった国民の預貯金指向だ、そう簡単には消費に向かわないだろう。

ならば、国民に将来に向けての安心感を与えて、預貯金にしがみつかなくても大丈夫としてあげるのだ。

具体的には、どうするか? それは、明日書こう。