グロソブの凋落

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 一時は5兆円を超える資産規模で、文字通り日本を代表した巨大ファンド、グロソブの資産額が1兆円を切ってきたとのこと。

 グロソブは世界中の国債を中心に安定度の高い運用をしつつ、毎月の高分配金を売り物にしてきた。 それが、世界的な金利低下で運用利回りが落ち込むは、毎月の分配金の原資確保で元本の取り崩しも相当に進んだはで、他のファンドに比べ魅力が薄れてきたのが資産減少の要因となっている。

 これは、毎月分配型投信の宿命ともいえる。 どのファンドも運用利回りだけでは高額配当の原資を確保できない。 どうしても元本を少しずつ取り崩さざるを得ない。

 元本取り崩しを長年続けていると、基準価額はどんどん下がっていく。 気がついたら、1万円で設定されたファンド基準価額が、6000円台そして5000円台へと落ち込んでしまう。

 そうなると、先々の元本取り崩しの余裕がなくなり、分配金の額を下げることになる。 それをみて、投資家のファンド購入意欲は一気に薄れる。 むしろ解約し、他の高分配ファンドへの乗り換えに走りたくなる。

 このパターンは、どの分配型ファンドにも共有のものである。 次から次へと高分配ファンドが新規設定される横で、古いファンドはみるみる資産額を減らしていく。

 いま日本には4000本を超える投信ファンドが設定されている。 それらの多くが残骸のような資産額で、かろうじて存在しているような状態にある。

 投信業界も投資家も、この異常さになんとも思わないのだろうか? いくら高齢者中心に分配型ファンドのニーズが高いと強弁しようと、いつまでも手数料稼ぎビジネスを続けられるはずがない。 なにしろ、そういった余裕のある高齢者は年とともに、どんどん減っていく方向にあるのだから。

 投資家の方も、小遣いが欲しいのなら預金を取り崩せばいい。 わざわざ3%近い販売手数用を払って、毎月分配型投信を買う必要はない。 そんなファンドは保有しているだけで、高額の信託報酬が引かれるは財産は減っていくはで、いいところなしなのにね。

 まあ、そういった風潮とはまったく違う次元で、われわれは本物の長期投資と財産づくりを進めていこう。 時間が経てばたつほど、われわれのまともさが輝くことになる。