昨夜はクローバー投信のセミナーが浅草であった。 クローバーの運用責任者でもある多根社長と、さわかみファンドの最高投資責任者の草刈とが、どんどん前面に出てもらうべく自分がコーディネーターを務めた。
当初は3人がそれぞれのプレゼンをした後、質疑応答の時間を設けようということだった。 それを突然、こちらの提案で上記の形に変えてもらった。
理由は簡単で、二人の味というか内に秘めている凄さをセミナー参加者に感じてもらうには、誰かが引き出し役を務めるのが宜しかろうということ。
内に秘めている凄さ? そう、長期投資にはしっかりした思考力と、それを支える幅広い勉強と綿密な調査力が問われる。 だからといって、すぐ結果の出るものを求めるわけではない。
長めの時間軸でみている間に、じわりじわりと結果が出てくるようなものにこそ、長期投資の価値というか真価が問われるのだ。 そのあたりを本人が自分でプレゼンするとなると、どうも堅苦しくなっていけない。 というか、多くのセミナー参加者がついてこれなくなる。
それで、自分がお二人の引き出し役をやろうということにした。 昨夜は、その第1陣としてお二人の長期投資観を軽く披露してもらうぐらいにとどめておいた。
次回以降は、それぞれの長期投資観をどんどん掘り下がっていくが、できるだけ普通の言葉でわかりやすく語ってもらおうと思う。 必要に応じて補足を入れながら。
そんな感じの合同勉強会を重ねていきたい。 クローバー投信そしてさわかみ投信の運用哲学、ならびにその実践の状況がセミナー参加者の心に響くような勉強会となってくれたら最高である。
もうひとつの新しい試みは、新著の見本が日経 BP 社から送られてきた。 草刈との共著なんだが、表紙には自分の名前だけが出ている。
これはマズイと思ったが、後の祭り。 もう印刷に入ってしまっているので、いまさらやり直しというわけにもいかない。 仕方がないと思いながら、ぺらぺらと読んでいったら、意外といけると確信した。
前段で、自分が国債暴落やら財政破たん、長期金利の急上昇とインフレの可能性に触れて、それを乗り越えるのが長期投資なんだよと主張している。
それを受けて後段では、草刈が長期投資の現場からいろいろな具体例をあげている。 それが結構な説得力を持っているのだ。
おもしろい組み合わせの新刊となった。 おそらく評判の新著となろう。 それをみて、出版の方も次回からは草刈の名前も表紙に出したくなろう。