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昨年から公的年金の株式運用制限が緩和された。 以前は、株式運用はリスクが多いという固定観念から、公的年金資産の運用枠を20%以下に定められていた。 その制限枠が、昨年から大幅に緩和された。
公的年金を運用管理するGPIF によると、ここまでのところ5兆円の運用マイナスとなっているとのこと。 4月の解禁から年末にかけて、かなり急ピッチで株式投資を拡大したものの、年初からの株価急落を受けて評価損が拡大したようだ。
5兆円のマイナスという数字を見て、早くも浮足立った見解が巷に広がっている。 公的年金が株式投資などでリスクを取ること自体がおかしいという昔からの考え方からすると、それ見たことかとなる。
昨夜ちょっとテレビを眺めたら、公的年金をつかって株価を引き揚げようとしたアベノミクスの失敗だと主張している人もいた。 また、5兆円のマイナスを実現損のようにとらえて、将来に禍根を残すといった話も出ていた。
これからも、いろいろな立場の人から意見やら批判、さらには異論が出てこよう。 それらの中で、主だったものを取り出して、冷静に考えてみようか、
1. 公的年金で株式投資などの運用リスクを取るのはおかしい? 投資運用というものを理解できていない人達は、すぐ短期的な株価変動リスクをもって、リスクが多いと騒ぐ。 長期的にみると、株式投資のリターンは債券などを圧倒している。 だから、年金のような資金が長期的な投資果実を取りに行こうとしない方がおかしい。
実際、運用の歴史が長い欧米では、多くの年金運用が株式投資を主体としている。 最近でも、ノルウエーの政府系ファンドが株式投資ポジションを高めるという報道があった。 株価全般は安いし、マイナス金利下の債券投資では運用にならないのだから、きわめて合理的な考え方である。
2. 5兆円の運用マイナスは年金資産に打撃? ただ単に株価が下がっているだけのこと。 ここで慌てて売らなければ、実現損にもならず何ら問題ではない。 どこかで株価が戻れば、5兆円の評価損などすぐに消えてしまう。
3. 投資判断は理事長でなく専門家による合議制にすべし? 運用経験のない理事長の判断にせよ、合議による投資決定にせよ、どちらも大した運用成果は出せない。
それよりも、公的年金だから公募による運用コンペを実施して、成績の良いところにどんどん資金を追加してやる方がいい。 公募に応じた運用会社に一律500億円を預け、累積の運用成績によって追加資金に差をつけてやれば、どの運用会社も必死に頑張る。
4. 自主運用でコストを下げる? 現在は外資系を中心に運用委託しているが、GPIF による自主運用の方が安上がりであるという考えが出てきている。
これまでのGPIF の運用を見るに、どうせ大した運用もできやしない。 まして、運用の専門家を雇い入れて運用力を強化するといったところで、雇われの運用者がどこまで本腰を入れた長期投資ができるか甚だ疑問である。
さしあたっては、こんなところかな。 結論というか持論を述べれば、年金の運用など廃止した方がいい。 毎年の運用成績にキュウキュウしていて、まともな投資成果の積み上がりなど望めない。 その横で、年金がらみの人件費や運用経費は膨大なコストとなっている。
それよりも、基礎年金部分は全額を税金で徴収し国民に均等に支給する。 消費税を改めた社会福祉税で基礎年金部分を賄うとすれば、税率を現行の8%から15%ぐらいに引き上げても、国民の納得は得られよう。 もちろん、経済的な弱者にはマイナンバー制度で、それなりに所得補てんできる。
現在年金を受け取っている高齢者層は、その額を生涯にわたって受け取る。 ここまで年金を積み立ててきた現役層は、積立てに応じた額をやはり一生涯ずっと受け取る。 とんでもない大盤振舞いにみえるが、マイナンバー制度を徹底すれば国民の所得状況から、公平公正に徴税できるので心配はない。
一方、140兆円の公的年金の資金プールはじめ共済年金などは、全額を国庫に入れて国の借金を大きく減すことができる。
これでもって、日本の年金不安は一掃できるし、年金がらみの人件費や運用コストは限りなくゼロにしてしまえる。 下手な運用で頭を悩ませるより、よほど賢いと思うが如何でしょうか?