どうして、そうすっきりなの

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 昨日は200名を超えるセミナーがあった。 司会者や会場からの質問を中心に、2時間あまり幅広いテーマをこなしていった。 司会の土井さんがいい感じで進行させてくれたので、中身の濃い2時間があっという間に過ぎていった。

 その中で、”澤上さんは、どうしていつもすっきりしているのですか” を、土井さんはいろいろな角度からほじくろうとした。 こちらは、”そんなの、簡単だよ。 捨てればいいのよ、あれこれ抱え込んでいるから七面倒くさい顔するのよ” と、軽く受け流す。

 そうは言ったものの、こちらは次から次へと仕事をつくっていってしまう典型的な事業家タイプ。 わざわざ自分からあれこれ抱え込んいっていて、捨てるどころではない。 昨日だって、お彼岸の休日というのに、そのセミナーに出かける前までと懇親会が終わって帰宅後も原稿書きにひいひい言っていた。 すっきりってのからは程遠い。

 では、何がそうすっきりさせているんだろう? あえていえば、計算していないということかな。 これは将来の利益につながるんじゃないか、だから大事にしなければといった計算ずくの付き合いは一切しない。 嫌な人と無理して付き合っても、ストレスがたまるばかり。 好き嫌いで人を判断してはいけないのだろうが、どうも嫌な感じといったものがあるじゃない。 そういう場合には、意見の調整に時間やエネルギーを食うだけで、なかなか前へ進まない。

 こちらは、将来に向けての行動をなによりも大事にしているから、つまらない調整などに時間を取られたくない。 だから、”これは面白いことになりそうだ” といったことには、どんどんのめり込んでいく。 儲かるかどうかの計算で動くのではなく、やる気が盛り上がってくるかどうかだ。

 経済的な見返りなんて、後からついてくれば良しだ。 たとえ儲からなくても、なんとか食っていければ、面白いことをやった分だけ儲けじゃない。 だから、嫌なことはやらないですっきりしているんだろう。

 もう一つ大事なのは、やろうとすることが世の中のお役にたてられるかどうかを絶対的な判断基準としている。 いくら面白いといっても、独りよがりでは誰もついてこない。 やはり、世の中に良かれと思うことをどんどんやっていくに限る。 人々の評価は後からついてくるとしても、皆に喜んでもらわなければ、何事もやる意味がない。

 このあたりのこと、懇親会でさらに盛り上がった。 参加者には若い人たちも多かったが、皆さん生きていく上で結構そういったストレスに悩まされているようだ。 ”大丈夫だ、なんとかなるよ。 思い切って捨てて、すっきりしようぜ。 ぎりぎりでも、食っていければいいじゃない” を昨晩は何度繰り返したことか。

 前向きにどんどん行動しながら、それでもすっきりって、いいじゃない?

 

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