土曜日に長野県は上諏訪での、
セイコーエプソン労働組合主催の長期投資セミナーにいってきた。
もう10年以上も前から続いている定期勉強会である。
ずっと勉強会をやっているうちに、
エプソン労組は組合員のファイナンシャルプランニングそして財産作りと進んでいって、
ついには投信会社をつくってしまった。
エプソン労組としても組合員や社員の人生設計まで真剣に考えると、
ただ単に勉強を重ねて知識を増やすよりも、
誰もが絶大の信頼と安心で財産づくりを進められる投資信託を作ってしまえとなったわけだ。
労働組合だから金儲けとは程遠い立場にある。
だから、投信をやってもみなが安心して購入してくれるだろう。
別に、組合員や社員だけに限定する理由もない、地域住民もみな巻き込んでしまえ。
それでもって、本格派の長期保有型投信をベースとした経済的自立を目指そうということになった。
2年前に、ユニオン投信は誕生した。
労働組合が母体となった投信なんて、
労使闘争の歴史やこれまでの一般常識では考えられないことである。
もちろん、世界で初めての快挙でもある。
ユニオンファンドは、
2008年9月のリーマンショックの影響が世界経済に重くのしかかっている最悪の時期にスタートした。
とはいえ、長期投資をはじめるには最高のタイミングであったこともあって、
これまでの成績は年率にして10%を超えている。
運用は世界の実力ファンドを厳選して、
それも安い時に組み入れていくファンドオブファンズの強みを遺憾なく発揮しているから安心してみていられる。
面白いのは、セミナー参加者の一部で既にユニオンファンドを買って保有している人たち。
自分達はどれほどすごいファンドを保有しているのか、まったく実感していないこと。
ほんのちょっとユニオンファンドに付き合ってはいるが、
金融資産の大半は年0.02%にしかまわらない預貯金においてある現実を、
こちらから指摘されて始めてすごくもったいないことしてるんだなと気がついてくれた。
そのユニオンファンドだが、他の労働組合の関心も急速に高まっている。
この6月にある労組がユニオン投信に出資してくれた。
土曜日には別の二つの労組の幹部が、どんなものか様子を見に来てくれた。
この流れが高まってくれると、その先に新しい投信文化が花開いていくことになるのだろう。