なんか今日は難しいテーマだなんて言わずに、まあ読んでください。 なにしろ結論は、そんな難しいことどうでもいいよ、とにかく安かったら買っておこうなんだから。
ともあれ、マクロ指標とは景気動向指数とか金利の長短スプレッドとか、成長率がどうのこうのといった数値データのことをいう。 もちろん、失業率とか貿易収支なども入ってくる。
機関投資家などは運用会議や顧客への説明で、マクロ指標をひんぱんに用いることになる。 景気の先行きを示すこれこれの指標が上向いてきたから、投資スタンスを積極化させようといった具合に。
また、いろいろな統計データや経済状況を分析した数値を並べて投資を語ると、いかにも知的で洗練された運用をしているかの印象を与えることにもなる。
われわれ長期投資家には、そんなもの無視して構わない。 知的とかの恰好づけも無用。 そんな暇があったら、長期投資家として応援すべき企業のリサーチをどんどん進めよう。
なにしろ、企業はマクロ指標としてデータ化される前の段階、つまりビジネスの現場で365日24時間、さまざまな景気変動と戦ってくれているのだ。 その戦果が、今期来期また長期の業績動向となって表れてくる。
したがって、長期で応援したくなる企業かどうかをしっかりとリサーチするだけでいい。 企業の方でマクロ指標とやらの変化を時々刻々と織り込んでいってくれるのだから。
ここからが、大事なところ。 われわれ長期投資家はマクロ指標など無視だが、ぼんやりと眺めるぐらいはしておこう。 難しい指標などは捨てて構わない。
なぜなら、株式などのトレーダーはもちろんのこと、機関投資家や市場関係者そしてメディアは次から次へと発表される経済統計に、いちいち反応する。 そして、それが相場動向につながっていくのだから。
ぼんやり眺めていると、トレーダーや機関投資家の動向とか、マーケットの展開がなんとなくイメージできる。 すると、「経済指標悪化でしばらくは売り先行のマーケットになるかも、買いの準備をしておこう」といった余裕しゃくしゃくの投資ができる。