リスク、リスクというけれど

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   【広告】全国上映されている映画「ザ・テノール」ですが、もうそろそろ映画館での上映が終了いたします。 この映画は実話を基にした感動的なストーリーなのですが、オペラを軸としているため、皆様には映画館にてお楽しみいただければと思います。 ぜひとも映画館に足をお運びください! 迫力が違います!! 上映は今月一杯、または来月初旬には終了する予定ですので、お急ぎください!

 投資とか株式投資というと、すぐリスクが大きいといった反応が戻ってくる。 損するかもしれない、お金を減らしてしまうのではないか、そういった恐れが拒否反応となって表れるのだろう。

 それでいて多くの人は、ずっと大きなリスクに対しては案外と鈍感である。 というか、考えようともしない。 あるいは、そんなこと起こるはずがないと自分に言い聞かせては、現状に安穏とするばかり。

 その最たるものは、インフレへの備えであろう。 政府も日銀も2%インフレ目標をなにがなんでも達成しようとしている。 2015年度中には達成させるといっているからには、遅くとも1年半後までには物価上昇率2%となっていよう。

 そうなると、年0.02%の預貯金利子に対しては、なんと100倍のインフレである。 預貯金で安全にといっていたところで、スズメの涙にもならない利子収入は2%のインフレにとうてい追い付かず、結局は預貯金残高を食い潰していく方向となる。

 さらには、国債なら大丈夫と信じ込んでいるが、10年物の国債利回りが0.4%台という現状に対して、2%のインフレが現実のものとなっていくのだ。 そうなってきて、国債利回りが0.4%台に留まっているはずがない。 必ずや、2%台から3%そして4%近くにまで跳ね上がろう。 すなわち、国債価格の暴落である。

 預貯金の食い潰しや国債の暴落が、ここから1年半後には現実の問題となって眼前に現れるのだ。 それが、政府日銀の政策であるのに対して、多くの人達は鈍感そのものである。 預貯金や国債に安穏としていることが、どれほど巨大なリスクか考えようともしない。 なんとも、恐れ入るノー天気さである。

 もうひとつ、リスクを恐れて行動しないリスクについても考えるべきだろう。 たとえば、株式投資はリスクが大きいから手を出さない、それよりも安全重視で預貯金にしておこうという人々が圧倒的多数。

 2%インフレ達成で、預貯金や国債のリスクが表面化してくると同時に、インフレに強い資産の代表として株式への評価は高まる。 株価はそれを先取りしてどんどん上昇していくが、多くの人々は株式を持っていない。 これはマズイといって大慌てで株買いに走るのだろうが、往々にして高値づかみとなりかねない。

 インフレになったから株を買うというのでは、まったくをもって出遅れである。 インフレを予測するからこそ、いまのうちからインフレに強い株式投資のポジションを目一杯高めておくのだ。 それが、財産の防衛と増殖につながる方法論である。

 まあ、インフレが現実化し株価が大幅上昇するのを見るにつれて、さわかみファンドへも爆発的な資金流入となろう。 それはそれで歓迎だが、できれば今のうちにさわかみファンド丸に乗船しておいてもらいたいもの。 その方が、安心感も満足感もずっと高いと思う。

 明日は朝から出張なので、長期投資家日記はお休みです。