さわかみファンド15周年

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 今日で、さわかみファンドが生まれて15年が終わる。 本当は先週の土曜日、8月23日が決算日だったのだが、営業日ということで25日の今日が第15期の決算日となる。

 ひとつの括りとして15年というのは、それなりに意味があろう。 しかし、さわかみファンドにとっては15年たって、明日から16年目に入るだけのこと。 感傷にふけっている暇はない。

 なによりも、設定来の成績が年率の複利で4.3%程度にとどまっているのが気に食わない。 もちろん、預貯金の0.02%よりはずっとましだし、この15年間で平均株価との成績差は2倍近くになっているから、もう堂々たる実績と誇っていい。

 また、運用サイドが長期投資家の本領発揮とばかり、リーマンショック以降の安値をたっぷり買い仕込んできているから、そのうち基準価額がグーンと伸び出すだろう。 そうなってくれば、経済動向や投資環境にまったくブレることなく成績を積み上げていく、さわかみファンドの凄さというか本物度に世の人々は認識を新たにするはず。

 もうひとつ、というかもっと気に食わないことがある。 自分でいうのもなんだが、日本にこれほど立派な運用商品はない。 われわれからすると4.3%の成績はもの足りないが、他のどの金融商品よりも運用利回りは高い。 それも販売手数料がゼロの、ネットベースの財産づくり実績であり、1000億円を超す大型ファンドでだ。

 ところが、世の多くの人々はその良さも知らなければ、4.3%で回っている恩恵にも浴していない。 営業や宣伝広告もせず実績と口コミだけで大きくなってやろうという、さわかみファンドが選んだ道とはいえ、まだ12万人弱のファンド仲間しかいない現実には力不足を痛感させられる。

 そもそも、さわかみファンドは世の一般生活者が安心し信頼して財産づくりを託せる、世界一の投信ファンドになっていこうということで設立された。 そして15年の実績も積み上がってきている。

 それなのに、まだ12万名のファンド仲間しかいないのだ。 さらには、12万名のファンド仲間にしても、どこまで絶対的な安心と信頼をさわかみファンドに寄せられれているかといったら、まだまだ心もとない面が多々ある。

 ここらあたりの壁をぶち破るのが、さわかみ投信の経営陣はじめスタッフに与えられた課題であり、なにがなんでもクリアしていかなければならない挑戦でもある。

 何故かって? それが日本の一般生活者にとっても、日本経済にとっても大きなプラスとなるからだ。 考えてもみよう。 さわかみファンドの仲間が50万人、100万人、500万人になっていけば、その方々には預貯金よりはるかにマシな財産づくりを進めてもらえるし、それだけ年金不安も減らせる。

 また、200万人500万人からお預かりする虎の子ともなれば、ひとつにまとめると相当に大きな金額になる。 その資金を本格的な長期投資にまわすことで、日本経済をいくらでも活性化できる。 もちろん、応援する企業を厳選することで、質の高い経済を築いていくことにもなる。

 その辺りまで一気に行ってしまうのが、15年前さわかみファンドが設定された時の思いであり決意である。