日本の富は177兆円も殖えた

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 昨年1年間で日本株市場の時価総額は、300兆円から477兆円へ177兆円も殖えた。 株価が大幅に上昇した結果で、株価が下がれば元の木阿弥というなかれ。

 時価総額が殖えるということは、それだけ株式保有者中心に富が増加したわけで、必ず消費やさらなる投資の拡大につながっていく。 つまり、経済活動が広い範囲で拡大し、まわりまわって国民の多くが富の分配にあずかれる。

 日本株市場の時価総額増加に主役を演じたのは外国人投資家だった。 1年間におよそ14兆円も日本株を買い越した。 個人はじめ日本の投資家は、どちらかというと売り越しに徹した。

 さて、今年は主役の座を外国人投資家から個人つまり生活者投資家が奪ってしまおうではないか。 ヘッジファンドはじめ外国人投資家にばかり頼っていると、世界経済の状況次第でせっかくの株価上昇基調も、どこで頓挫するか知れたものではない。

 一方、日本の個人は預貯金に800兆円も寝かせている。 そこから得られる富つまり利子収入は年0.02%でしかない。 その一部を株式投資にまわすだけで、本人も日本経済も大きな見返りが期待できる。

 たとえば、株式投資で市場平均の配当利回りは1.6%強だから、預貯金に寝かせておくのと比べると、80倍のリターンとなる。 それだけではない。 

 かりに、預貯金の5%が株式投資に回れば、40兆円の買い越し額となる。 それが日本株をどれほど押し上げるか、ちょっと想像してみよう。

 すさまじい株価上昇となって、景気は大きく上向こう。 それは、経済活動を拡大出せたり給料の上昇などにつながり、国民の多くがその恩恵に浴することができる。 つまり、誰にとっても悪いことではない。

 今日は株価が下がっている。 ちょうど良い機会だから、個人が生活者株主になる意義や経済効果を、いま一度腹に落とし込もう。 そして、どんどん株を買おうではないか。