明けまして、おめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いします。
年始と月初が重なって会議が集中し、ようやく長期投資家日記を書けます。
年明け早々からのマーケットの荒れ具合を見るに、おめでとうなんていうと怒られそう。
そう、新年の株式市場は派手な暴落ではじまった。 ふと、1990年の年初を思い出す。
あの時は、89年末までのバブルに踊り狂った熱狂相場が、年明けから暴落相場に一転した。
3階4階と梯子を継ぎ足して登っていたところ、あろうことか梯子が突然に外されたのだ。
マーケットはもちろん、経済全般は右往左往の大混乱に陥った。 まだまだ上がると信じ込んでいた相場が、足元から崩れ落ちていった。
そこから、株価全般が60%超も下がる日本株市場の大暴落のはじまりとなった。 29年前のことだ。
今回は年末から既に荒れていたので、梯子が外されたという感じではない。 また、60%といった大暴落など考えられない。
なぜなら、こと日本株市場に関する限り、株価水準はバブル時の3分の1以下なんだから。
ただ、金あまりバブルがいよいよ崩れ始めたかなという感はある。 あり余ったマネーで買い上げてきた相場だが、空気が抜け出しているのだ。
どうなるのか? すさまじい企業選別が始まるのだろう。 ここから数年間、売られる株式と買われる株式とで、はっきり色分けされると思う。
バブル買いの対象となって高値を追ってきた企業の株は、それだけ大きな売り圧迫にさらされよう。
いつのバブル崩壊後もそうだが、なんでこんなものを天井知らずの株価まで買ってきたのだろうと、多くの投資家は我に返る。
一方、われわれ長期投資家が応援したい企業の株は、逆に選別買いの対象となっていこう。
なぜなら、その企業本来の強みであるファンダメンタルズはしっかりしている。 それなのに、株価だけは大きく連れ下げしている。
よく割り安というが、絶対的な基準や尺度はない。 したがって、自分はそうそう割り安とかの表現は使わない。
しかし、今回のこれから始まるであろう金あまりバブルの崩壊では、思い切り「割安だ、買おうぜ」といいたい。
将来に向けての可能性をしっかりリサーチできている企業なら、なにも心配はいらない。
そういった企業の株価がつられて売り込まれている、この暴落相場ではどんどん拾っておこう。 文字通り、割り安なんだから。