多くの投資家は機関投資家を含め、さぞかし悩ましい状況に追い込まれているのだろう。
トランプ第2期政権に入ったが、連発される諸政策の多くがマーケット全般を消化不良に追い込んでいる。
就任前から、彼は株高政策を第一優先にすると、マーケットでは期待されていた。
ところが、次々と打ち出される政策のどれもこれもが場当たり的であって、確たる方向性に欠ける。
脅しでもって、より好都合な取引条件を引き出そうとするトランプ政治に振り回されるばかり。
そのため、どの投資家も思い切った投資ポジションを採れず、結果としてマーケットに追随するだけに終始する。
だから冒頭で、さぞかし悩ましいところだろうなと書いたわけだ。
それもこれも、世界の多くの投資家たちが毎年の成績を追いかける短期ないしディーリング運用に堕してしまったからだ。
彼らからすると、マーケットから大きく離れることはできない。
そのマーケットだが、トランプ政治によって方向感が定まらなくなっているのだから、投資家にとっては悩ましいところ。
われわれ本格派の長期投資家からすると、トランプ政治なんてせいぜい4年の話。
いつも10年ぐらいの時間軸で投資を考えている我々からすると、別にどうってことはない。
わけのわからないトランプ嵐が通り過ぎていくのを、のんびりと待つだけのこと。
いまの支離滅裂を続けていたら、2年後の中間選挙でトランプ共和党の大敗もあり得る。
そうなると、残りの2年間は政権運営がよれよれのレイムダック化し、彼は何もできなくなる。
そう、トランプ旋風も2年とか4年とかの荒れ模様であって、それ以降は落ち着くところに収まっていく。
ということは、トランプ嵐の荒れ模様に振り回されることなく、どんな落ち着き方となっていくかが大事。
世界の経済や社会がどんな方向で、どういった落ち着きを見せていくのかに焦点を絞って、あれこれ推測するのだ。
推測といっても簡単で、常識とか経済合理性の観点から考えたらいい。
なにしろ、トランプ政権が派手に荒らしまくってくれるから、それらの落ち着きどころを模索すればいいだけのこと。
あとになったら判るが、相当に大きな投資チャンスが転がっていたとなろう。