長期投資家は逃げないよ

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 いつも相場動向からは「つかず離れず」でのんびりしているが、ここぞという時には果断な行動を起こす。 それが、長期投資家の真骨頂である。

 この1か月半が、まさに長期投資家の出番である。 ありとあらゆる資金をかき集めて、応援すべき企業の株をどんどん買っていくことが問われる。

 いろいろ不安材料を言われるが、企業を選別する限りにおいて、ほとんど無視していい。 2カ月もすれば、すぐわかる。 ああだこうだと大騒ぎしたことのほとんどが、「なんだったの」ぐらいの過去形になっているはず。

 すこし、洗い出してみようか。 中国経済の減速をいうが、7%成長が6%台あるいは5%台に落ち込んだところで、すごいプラス成長には変わりない。

 まともな経営者だったら、中国リスクとやらを騒いでいる暇はない。 さっさと、5%台の成長に照準を合わせた経営に舵を切るだけのこと。 早いものが勝ちである。

 IMF が世界経済の成長予想を4%から、3.6%に下方修正したのも同じこと。 それでも、3.6%の成長である。 マーケットと一緒になって不安がることなど、どこにもない。

 多くの企業で業績下方修正の懸念ありともいうが、それで企業が潰れるわけでもなかろう。 一時的に業績が落ち込んだところで、それを挽回しようとするのが経営というもの。

 それよりも、業績悪化懸念で株価が大きく売られているという現実の方が、よほど大事である。 安いところで、しっかり買い仕込みをするのが投資というものである。

 いつでもマーケットの反応は過剰となるが、このところの下振れはとりわけ激しい。 まさに、企業応援団の出番である。 ここで買わなくては、長期投資家の名折れであろう。

 日本中の預貯金者に強く訴えたい。 預貯金で安全になんていったいたところで、年0.02%前後の利子では話にならない。 それ以上に、大きな問題がある。 そのことに、そろそろ意識を向けよう。

 なにかというと、「預貯金で安全確実に」といって他人任せにしておいて良いかどうかだ。 預け先の銀行や郵便局は、マーケットが変調をきたすと、リスク回避で逃げまわるだけとなる。

 つまり、ここで経済の現場に敢然と資金を投入する役割は果たせない。 となると、経済活動は縮小均衡の道をたどるしかない。

 経済が縮小して、預貯金者が嬉しいわけがない。 でも、預貯金にボケッと寝かせておくとそうなってしまう。 そこのところに、気付くべきである。

 どうしたら良いのか? すこしでも構わないから、できるだけ多くの人々が預貯金を長期投資にまわすべきだ。 経済活動を活性化させようという、積極的かつ能動的な意識をもって。

 どう長期投資して良いのかわからなかったら、さわかみファンドに集まればいい。 日本の誰もができないような本格的長期投資を、さわかみファンドがまとめてやってくれる。

 そもそも、さわかみファンドは一般生活者の財産づくりをお手伝いさせてもらおうといって設立された。 同時に、それは経済の現場に成長資金を投入する役割を、十分に意識してのこと。

 いま、さわかみファンドに5000億円でも2兆円でも資金を預けてもらえれば、運用担当の草刈が企業応援の手を次々と売ってくれる。 それが、日本経済の活性化に大きな一助となるのだ。

 長期投資家は逃げないよ。 暴落相場からも、経済の現場からも。 なぜなら、現在そして将来の経済をつくっていく責任感と意識を、たっぷりと持っているからだ。