選べるんだよ

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 アベノミクスに乗ろうという動きが広がっているが、その横で冷ややかに眺めている人も多い。 別にこれといってアベノミクスに反対するわけでもないが、どうせ自分には関係ないことと、妙に割り切っている。 それでいて、いまの生活にも将来にも不安を持って毎日を生きている。

 たまたまアベノミクスを例に出したが、自分で自分の可能性や将来にふたをかぶせている人が案外と多い。 ほんのちょっと意識を変えれば、自分の周りの景色がパッと変わってしまうのに、何とももったいないことだ。

 バブル崩壊までの50年間、日本経済は世界に例をみない経済成長を続けた。 60年代に入っての高度成長に乗るまでは、それこそ苦闘と挑戦の日々だったから、日本中がとにかく頑張るんだで燃えていた。

 それが、80年代90年代に入ってくるや、経済の右肩上がり拡大が当たり前になった。 そうなるにつれ人々の関心は、右肩上がりの三角形の上辺部に、どう上手く乗るかに移っていく。 よしんば、右肩上がりの三角形の下辺部にいたところで、経済成長の恩恵はそれなりに得られる。

 気が付いたら日本人の中に、もがき苦しんででも上昇しようとするバイタリティよりも、与えられた流れに乗っかるだけの他力本願的な生き方が浸み込んでしまった。 せいぜい、どう要領よく生きていくかが大事となる。

 その風潮がバブル崩壊後、日本経済にとって大きな足かせとなっている。 なんでもかんでも会社頼み国頼み、自分で何とかしようという気概をどこかへ置いてきたような人間がゴロゴロしている。 その結果、経済は低迷するは国の借金は天文学的に膨れ上がるはで、まったくいいところなしである。

 どうしたら良いのか? 答えは意外と簡単なところにある。 この長期投資家日記を読んでくれている皆さんはじめ一人でも多くが、自分の人生を選ぶ意識を持つことだ。

 このままでは生活が苦しくなる一途、それは嫌だというのなら、即座に ”入りを図って、出を制する” 生活姿勢を選べばよい。 古今東西、お金持ちになる第一歩は倹約しつつも、いろいろ工夫して収入を増やすことに尽きる。 よくいわれる、夜明けとともに仕事をはじめて、人が寝静まるまで働き通せば、それなりの財は蓄積できる。

 年金や老後が不安というのなら、即座に行動開始で、預貯金にボケーッと寝せてある資金を長期投資にまわせばよい。 自分のお金にも、まともな働きをしてもらうという選択をするのだ。

 経済なんて、人々の生活が集まったもの。 一人ひとりが自助自立の精神で、いまやれることをどんどん行動に移していくことだ。 それらが集まって、経済全体も生き生きとしてくる。 要は、一人ひとりがより明るくなる道を選んで、一歩を踏み出すことだ。