今日はちょっと投資運用の話。
よく運用資産額が大きくなりすぎて、
機動的な運用ができなくなったというファンドの例が指摘される。
抜群の運用成績で顧客資産が爆発的に増加したりすると、
大きくなりすぎた資金を持て余すことになるわけだ。
債券投資であれば、相当に巨額の資産を運用することもそう難しくはない。
なにしろ国債というきわめて安全度の高い投資対象が、
巨額の発行残高をベースにどーんと控えている。
きちんとリスク計算しながら欲を出さずに運用する限りにおいては、
債券投資ならいくら大きな資金でも運用できないことはない。
もっとも、日本の場合は債券運用を専らとする機関投資家や金融機関が、
昔から国の金融政策には唯々諾々で従うのを良しとしている。
だから、日本では市場での金利裁定がなかなか働かない。
国や金融当局がゼロ金利政策を打ち出せば、
はいそうですかと超低金利の国債発行でも引き受けてしまう。
それで、何が問題なのか?
機関投資家は受益者に対する運用責任がある。
したがって、
“いくら超低金利政策下でも、
10年もの国債なら年3%ぐらいのクーポンをつけてもらえなければ、とても引き受けられません”
と、カウンターオファーをしなければならない。
そのぐらいの気概ある機関投資家が日本にはいないからこそ、
国は年1%ちょっとの金利で10年もの国債を野放図に発行し続けられるわけだ。
そういった超甘の機関投資家ばかりだと後が大変。
なにしろ、日本の国債は天文学的な発行残高にまで達してしまい、
なおまだこれからも増発されるのだ。
いつかどこかで国債が値崩れをきたすときがくると、
国も機関投資家も一蓮托生で塗炭の苦しみに喘ぐことになる。
たまらないのは、機関投資家に資金を預けている投資家つまり国民である。
いつまでこういった無責任が続くのだろう?
そろそろ株式投資に入っていきたいが、今日はもう時間がない。
続きは、また明日。