総額92兆円を越す一般会計予算が成立した。
被災地の復興には、
そこへ10兆円を大きく上回る補正予算を組む必要があるということで、政府はその編成に着手した。
来年度予算92兆円に対し、税収が40兆円ちょっと。
ところが、新規国債発行額が44兆2900億円ということで、またもや借金が税収を上回ることになった。
極めて不健全な国家予算の編成である。
そこへ、10兆円を越す補正予算が上乗せされるというのだ。
国の借金は税金で支払うしかない。
企業や個人の税負担がずっと長く圧し掛かってくることになる。
それと、将来どこかでインフレ到来ということも想定されるが、
その場合は国の借金も実質的に目減りすることになる。
どちらにしても、生活者にとっては嬉しくない話である。
一方、個人の預貯金マネーは755兆円もある。
その10%を直接に経済の現場へ投入してやれば、日本経済は驚くほどの活況となる。
10%で75兆円の預貯金が478兆円の日本経済に投入されるから、
単純計算で15.6%の成長促進要因となる。
正確には、75兆円もの資金が抜けるマイナス分を差し引かなければならないが、
それでも12%ぐらいの成長は期待できるのではなかろうか。
日本経済が12%成長すれば、税収は一気に跳ね上がり国債発行依存度は激減する。
それで嬉しいのは一般家庭の生活者である。
景気は良くなり給料やボーナスは増えるし、税金はもちろん国債の将来負担も減っていく。
年0.02%しか富(利子収入)を生まない預貯金に、
ボヤーッと寝かせてある資金のたった10%を動かしてやるだけで、
日本経済もわれわれの生活も見違えるほどに元気になってしまうのだ。
誰にとっても文句はないはず。
預貯金を引き出して、日本経済のどこへ放り込むのか?
なんでも構わない、とにかくお金を使えばよい。
手放したお金は経済の現場をぐるぐる回って、拡大再生産につながっていく。
われわれ長期投資家は、応援したい企業の株を買うことで、経済の現場へ資金を供給するのだ。