被災地の人々の困難を思うと、なにかお手伝いできることはないか、いろいろ考えさせられる。
そのひとつに、外を出歩いたりするのを控えようとか、趣味やスポーツするのもはばかれる、
といったような自粛ムードがどんどん高まってくる。
いま、日本経済は震災復興や全国各地の生産設備修復に追われているが、
一方で消費減退のデフレ要因も高まってきている。
前者は経済や社会インフラの再建であり、経済活動を活発化させる働きがある。
しかし、国の予算は別として、企業のほとんどは自分で資金調達して復興作業にあたらなければならない。
その資金調達だが、銀行借り入れに走る前に、
売り上げを立てて日銭を稼ぐという企業本来のビジネス活動を忘れてはならない。
逆に、売り上げが縮小していくのであれば、銀行借り入れもままならなくなる。
どの企業にとっても消費減退によるデフレ傾向というのは、もう死活問題である。
その意味でも、被災地の人々の御苦労を思いやっての消費活動全般の自粛は、
企業の体力を奪っていくことになるから要警戒である。
ここはむしろ、思い切りお金を使うことを考えるべき時だ。
お金をたっぷり使って企業の売り上げに貢献することも、災害復興にプラス貢献すということを肝に銘じよう。
もちろん、やたら不安感に煽られて買いだめに走るのは、それこそ自粛しよう。
また、不要不急のものまで買う必要はない。
無駄なものにお金を使わないという節約心は、いつの時代でも大事なことである。
あまり買うものがない?
株を買えばよい。
被災地救済や日本経済再生の現場で日夜を分かたず頑張っている企業を、
いまこそ株主になって熱く応援するのだ。
こちらは、お金を使っても直接の消費拡大にはつながらないが、経済拡大効果は同じである。