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【国民ファンドで日本経済を活性化する】

積極的な販売活動をしないで巨大ファンドに育っていく

 さて、国民ファンドの販売だが積極的な営業や販売活動は一切しない。その代わり、国民に向けて日本のような成熟経済における長期投資の重要性と、そこで個人の預貯金マネーが果たす役割を大々的にアピールする。そして、オープンコンペによる競争運用の仕組みと、時間の経過とともに運用成績も積み上がってくる可能性を説明する。それで十分だろう。

 証券会社や銀行あるいは保険会社それに郵便局どこでも構わないが、そこで受け身の窓口業務を担当してもらう。営業的なセールストークの研修は必要ない。ただ窓口で通常業務と同じように、国民ファンドの口座開設や入出金業務をこなしてもらうだけである。

 既存の投信ビジネスへの配慮もあって、国民ファンドの商品設計は販売手数料ゼロのノーロード・タイプとする。当然のことながら、販売サイドが得る収入は預かり資産に対する代行手数料だけとなる。

 販売手数料がゼロでは商売にならない?それは大きな考え違いである。日本の投信ビジネスに関係する人たち全般が、国民ファンドのように時間がたてばたつほど巨額資産を預かるようになっていく金融商品を、これまで取り扱ったことがないだけだ。

 そういった本格派のファンドは窓口業務で預かり管理するだけでも、得られる代行手数料収入は従来の投信ビジネスでは経験したことのない金額となっていく。たとえば、国民ファンドの証券代行手数料の料率を預かり資産の0.3%とすると、国民ファンドの資産残高が10兆円の段階でも年間300億円になる。50兆円になれば1,500億円、100兆円で3,000億円だ。

 積極的な営業は一切せず、国民ファンドを購入したいという投資家顧客に窓口対応するだけで、毎年これだけ巨額の代行手数料が得られるのだ。それも、長期的な財産づくりを目指して国民ファンドに個人マネーがどんどん集まってくるし、成績向上分だけ純資産額が上乗せされるしで、毎年の代行手数料収入は放っておいても増えていってくれる。これぞ、まさしく資産営業の究極的な姿である。

 

 つづく・・・