さわかみファンドは設定来19年と1カ月半になる。 その間の成績は年率にして5.4%、積立て投資していたら年6.9%にまわっている。
19年という期間でみても、大型ファンドでこれだけの実績という点でも、他に類を見ない。
なによりも、運用哲学や方向性がまったくぶれていない。 この抜群の安定度は、投資家顧客にとって安心そのものである。
これだけ条件がそろっているのに、ファンド仲間は12万人弱に留まっているのが不思議である。
営業しないから? 金融機関などに販売してもらわないから?
それは違う。 運用ビジネスというのは、運用資金集めの営業などしないのが本来の姿。
つまり、運用能力の向上と顧客管理に100%のエネルギーを投入すべきであって、営業や宣伝で力を削ぐのは本末転倒である。
より良い運用を欲する人達が、自分で運用者や運用会社を探し求める努力をしなければならない。
これが原理原則である。 それが通用しないのは、どうしてなんだろう? なぜ、さわかみファンドの仲間が増えないのだろう?
そもそも、日本人の間で運用ニーズがないのか? 年0.01%の預貯金利子で満足しているのか?
あちこちで年金不安や老後不安を語っているのをみるに、運用ニーズがないとは思えない。
100万円を預けて、1年で100円にもならない預貯金など、だれも嬉しいとは思わない。
では何故、さわかみファンドに殺到しないのだろう? どうして、預貯金など比べるべくもない立派な実績が口コミで広がらないのだろう?
なんとも不思議である。 海外なら、さわかみファンドのような実績に人々が無関心だなんて考えられない、あっという間に100万人ぐらい集まってくる。
どうにも理解できない日本の現実だが、ちょっと大胆な読みを書いてみよう。
そう遠くない将来(おそらく5年以内)に、預貯金の食い潰し不安が一気に高まることになろう。
いまはゼロに近い利子でも安全ということで、預貯金などに預けたままにしている人々も、減りはじめたらさすがに焦り出す。
より高い成績をと、人々が求めだしたら、さわかみファンドの独壇場である。
社会経済がどう変化しようが、長期投資の安定度は抜群だし、20年を超す堂々たる実績も残している。
営業も宣伝も一切なしで、ファンド仲間は100万人200万人と著増しよう。
そういった事態にならなかったら? こちらは、12万人のファンド仲間と長期投資を淡々と続けていくだけである。
ファンド仲間の財産づくりはどんどん進んでいくから、その違いを見た多くの人々も認識を高めることになる。
どっちにしても、さわかみファンドは大きくなっていく。 なにしろ、本格的な長期投資を本気でやっているのだから。