さわかみ投信のオフィスで毎月1回、論語の勉強会をやっている。
先生は、中国古典の研究で有名な守屋淳さん。
父君はその道の大家、守屋守先生。
はじめてたしか2年以上になるが、まだ半分もいっていない。
守屋さんが論語を一篇一篇ていねいに読み解く。
そこまでは、ごく普通の勉強会だろう。
ところが、そこから先は大変。
参加者が孔子の言っていることに対する私見やら異論やらを好き放題に披瀝しあう。
それを受けて、守屋さんがうまいこと雰囲気を盛り上げていく。
議論というよりも雑論に近いああだこうだが延々と続き、さっぱり前へ進まない。
不思議なことに、雑論めいたものが決して安きには流れない。
参加者のほとんどが企業経営者や、それぞれの分野で責任ある立場の人達ばかりというのもあって、
日頃からいろいろ考えていることを断片的にしろぶつけてくるからなのか。
とにかく、おもしろい。
逆いうと、頭でっかちの論語研究とは程遠い。
自分なんかも、論語のなかの好きなところだけは、
“たしかにそうだ”
とやたら納得し、じっくり消化しようとする。
ところが、いくら孔子の言葉とはいえ、つまらない記述にはさっぱり興味を持てない。
そんな勉強会って、結構おもしろいものだ。
まあ、先生役を勤める守屋さんの研究熱心さと頭脳の許容力あってこそだが、
貴重な2時間を毎月楽しませてもらっている。