今後を大きく読んでみよう!

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株式市場は荒れ模様となっている。 史上最大の下げ幅があった翌日は、これまた史上最大の上げ幅ときた。

その後も、大きく戻したり売られたりと派手な動きが続いているものの、戻り高値は徐々に下げている。

相場の先行きは神のみぞ知るで、この先どうなるかは分からない。 ただ、大きな読みはできる。

大きな読み? そう、先進国を含め世界経済は金利のある状態に戻りつつあることだ。

これまでのような異次元の資金バラ撒きに対しては、インフレ圧力と金利上昇というプレーキがかかってきた。

となると、世界経済の3倍を超すほどに膨れ上がった世界全体の債務残高に対しても、縮小圧力がかかってくるのは避けれない。

そういった金利コストが、マーケットはもちろん経済活動全般にのしかかってくるのは時間の問題である。

ここまで張りぼてのように膨れ上がってきた世界経済のあちこちで、プシュプシュっと穴があいてしぼみ出すのだ。

当然、金融マーケット全般にも収縮圧力がかかってきて、この1週間のような暴落相場が頻発するのは避けられない。

もちろん、大きく膨れ上がってきた世界の株式市場の時価総額も、みるみる縮小していくのだろう。

ということは、ここまで大きく買い上げられてきた株式ほど、大きく売られて下げることになる。

ハイテクだ生成AIだとかで投資家人気をかき集めてきた企業群も、マネーの縮小には勝てない。

また、世界の債券市場もマネーの縮小を受けて、売り先行の相場展開となっていこう。

それはそのまま、市場金利の上昇傾向につながっていって、ますますのマネーの縮小を裏付けていく。

こう考えてくると、カネ余りバブル高の熱狂に踊ってきた企業群の株式は、一刻も早く手締まっていきたい。

これまで大きく買われてて来ただけに、これからは大きく売られる、それは避けようがないのだから。

最近の株式市場で「マグニフィセント7」(輝ける7社)とかで株高を先導してきた企業群も、手のひらを返したように売られるだろう。

これらは、いずれもダブダブだった世界のマネーが収縮に入っていくにつれ、次々と表面化してこよう。

どれもこれも、われわれ本格派の長期投資家からすると、待ってましたの展開である。

世界が金利のある経済に戻っていってくれると、実体経済をベースとした落ち着いた価値観がモノをいうようになる。

それはそのまま、富の分配などの再構築につながっていって、より落ち着いた社会への方向が見えてくることになろう。