昨日、徳島での「長期投資は、ええよ!」セミナーは雨がパラパラする中、300名近い方に来ていただいた。
若い人を中心に盛り上がろうと考えていたが、幅広い年齢層の参加者となったので、それなりにテーマを広げてみた。
テーマを広げる? そう、「長期投資で世の中を良くしていこうぜ、結果として財産づくりもできてしまうよ」に留まらなかった。
そのあたりから広げて、「徳島の皆さん、徳島でジャンジャンお金をつかおうよ。 それが、どれだけ大事か」にまで話を進めた。
最後の方では、「徳島を元気で活力ある街にするのは、みなさん大人の責任だよ」にまで行った。
大人の責任? なに、その気さえ高めれば、預貯金はたっぷりあるし、今すぐにでも行動できる。
大事なのは、ちょっとずつでもいいから始めてみること。 やってみれば、「そういうことか」と納得感も高まり、お金をつかうことに慣れてくる。
慣れる? そう、明治以来ずっと日本人の間で浸み込まされてきた生活信条を、成熟経済型に変えるのだ。
「まじめに働き、必要なモノは買うが、無駄遣いはしない、あまったお金はとにかく貯蓄しておく」が、日本を世界第2位の経済大国にまで押し上げた最大の功労者である。
しかし、成熟経済となった日本では、この生活信条を一刻も早く軌道修正しなければならない。
発展段階にある経済は、国民がより豊かな生活を目指して洗濯機や冷蔵庫など耐久消費財を買い揃えようとお金をつかいまくる。
そういった消費の爆発が企業の生産力拡大投資を煽り、経済の高度成長を力強く支えることになる。
ところが、生活必需品があらかた各家庭に行き渡った成熟経済では、買い替えが消費者需要の主体となって生産設備は余ってくる。
国民もお金をつかわなくなり、経済成長力はガクーンと落ちる。 この28年間の日本経済のジリ貧は、まさにこの状況に陥ってのこと。
このジリ貧を抜け出すには、国民が敢えてお金をつかうしかない。 生活消費以外の分野で、どんどんお金をつかうのだ。
それが長期投資でもいいし、カッコ好いお金のつかい方でも良い。 とにかく、お金をつかうのだ。
徳島に戻るが、徳島の人たちが市内でジャンジャンお金をつかえば、市内の人々の収入となる。
その消費が、また別の人の収入となっていく。 このお金をつかう流れがまわりまわって、自分の収入となって戻ってくる。
この循環を徳島でつくってしまいたいものだ。 もともと預貯金はたっぷりある、それを市内でどんどん回転させるのだ。
お金が市内でぐるぐるまわれば、徳島の人たちは自分のお金が働いていることを実感しつつ、経済の活発化を堪能できる。
これが、成熟経済の活性化である。 そのモデルを徳島でつくってしまえたら、日本全土に広げるのは早い。