最近、長期投資家日記が途切れがちとなってきている。 書きたいことは一杯あるが、海外に行っていたりで断念し申し訳ないです。
相変わらず強行日程は続くが、今日からは週4本ぐらいのペースで書けると思う。
今朝9時15分からの東証IRフェスタでは、400名ほどの個人投資家に生活者株主の強さについて話してきた。
機関投資家と比べ、個人はどれだけ有利な立場にあるか、一つ一つ説明したわけだ。
ファンドマネジャー達は暴落相場に直面すると、会社上層部や投資家個客からの問い合わせに追いまくられる。
この下げ、どこまで続くのか? その見通しは? 海外はどうなんだといった質問に対処しなければならない。
彼ら自身も相場の急落に泡を食っている。 そんなてんやわんやで、せっかくの下げを買うどころではない。
否、下げの早い段階で売って保有ポジションを落とし、いかにも機敏にリスク対応したかのような見せかけさえやる。
つまり、下げ相場を果敢に買うなんて芸当は機関投資家ファンドマネジャー達にとっては夢物語なのだ。
その点、個人投資家はなんの制約もなく暴落相場を買うことができる。 慣れてしまえば、平気で買える。
暴落を買えない一方、機関投資家は上昇相場を途中下車できず、天井まで追いかけてしまことになる。
もうこのあたりからは売り上がっていって、下げに備えたいと思っても、他の運用者との成績が開くような行動は取れない。
下手に利益確定の売りを出して、その後も上昇相場が続いたら最後、運用競争で置いてきぼりを食らう羽目になる。
そう、機関投資家は皆がまわりの運用者を意識するあまり、どのファンドマネジャーも自分の相場観で行動するなんて到底できない話なのだ。
それもあって、機関投資家の日本株運用の80%前後がインデックス先物になっているともいえる。
ともあれ、個人投資家はマイペースで、「下がったら買い、上がったら売る」を繰り返すことができる。
そこで問われるのは、そのリズムを大事にすることと、応援銘柄を厳選することだ。
5年はおろか、10年でも20年でも応援し続けるぞと思える企業を選び出す作業には、全力をあげよう。
自分の意思や夢、将来への願望といったものを託せるような企業を、ていねいに選ぶのだ。
長期投資にとっての命ともいえるのが、応援企業の選別である。 そこに、投資家一人ひとりの美意識や人格といったものが問われると考えよう。