これからの就職について

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大学生の就職希望で、メガバンクが順位を大きく下げているとのこと。

昨年の秋ぐらいから大量の人員カットが報道されて、安定的な職場とされていたメガバンクの評価が下がったのだろう。

就活に入る前に、人員カットが報道されて学生には良かったねと、先ずは言っておこうか。

先ずは言っておく? そう、昔から学生の就職希望会社ランキングは、その時々でのピーク業種と相場は決まっている。

会社が安定的に伸びていて知名度も抜群、給料が高い、福利厚生が充実している等々、まさにこの世の春を謳歌している業種だ。

戦後からだと、石炭、繊維、造船、機械、電気、エレクトロニクス、自動車、金融、インターネット関連と、主要産業は移り変わってきた。

いつの時代の学生も、その時々の人気業種を一番の就職先としてきた。 投資でいえば、最高値をつかんでしまう愚を犯しているのだ。

一方、60年代70年代ずっと求人の広告を出し続けていた急成長会社があった。

町工場から中堅企業へと脱皮しつつあって、社員はいくらでも掻き集めたい。

しかし、大企業ではないので新卒の学生がなかなか集まらない。 それで、中途採用の広告を出し続けたというわけだ。

当時の本田技研、現在のホンダだ。 あの頃、新卒でも中途でも本田技研工業の門をくぐった人たちは、その後の世界的な成長を満喫できた。

どうして、学生は就職にあたって、いつも高値つかみをしてまうのだろう? 本人も親たちも、安定的な職場を求めようとするからだ。

現在も、20年30年先の将来においても、ずっと安定的な職場なんてことを望むのが、そもそもの間違いである。

そんなことを言いだすと、どうしてもいま羽振りの良い大企業を選ぶことになる。 あるいは公務員だ。

ビジネスにおいては、伸びるか脱落かしかない。 現状維持なんてのはありえず、脱落の道を歩むだけである。

そう、学生のみならず就職は、おもしろい人生を歩めるだろうなと思える会社を選ぶべし。

その上で、思い切り仕事にのめり込むのが一番である。 昨日も書いたが、同僚の3倍ぐらい仕事する意思と迫力が、その人の将来をいくらでも安定させてくれる。

なにしろ、それだけ強烈に仕事できる人がまわりにいない。 ということは、無人の荒野を一人進んでいくようなもの。

そういった人間は、経営からするといくらでも欲しい。 のどから手が出るほどだ。

したがって、 たとえ就職した会社がつぶれても、いくらだって仕事は舞い込んでくる。

さわかみグループでも、より良い世の中をつくっていこうという情熱で、バリバリ仕事したい若人を熱烈歓迎する。

明日から、喜多方、郡山、秋田出張で、長期投資家日記はお休みさせてもらいます。 次回は、来週の月曜日です。