消費税の引き上げ先送り

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 消費税の10%への先送りが決まった。 これで景気の落ち込みを避けられると、株式市場は好意的に反応した。 いつもながら、政治も株価も目先のことしか考えていない。

 もともと株価は目先のことに反応するから、放っておけばいい。 問題は消費税を現状のままにしておくことだ。 放っておけば、財政赤字はどんどん深刻化する。

 別に財務省の肩を持つ気もないが、このままいくと年金や医療費の税補てんができなくなったり、ごみの収集も滞ることになる。 そうなったら、景気を冷やすどころの話ではなくなる。

 今年の予算96兆円をみても、 年金や医療費の税補てん分が32兆円あって、毎年1兆円ずつ増えている。 それに加えて国債費は23兆円あるが、こちらもどんどん増加していく傾向にある。 それに対して、税収は56~57兆円を見込み、財政赤字は40兆円ほどになる。

 財政赤字の大半は国債発行で賄っているが、そういつまでも続けられるものではない。 なにしろ、もう20年以上も財政赤字が続き、予算の40%前後を国債発行で賄っているのだ。 そして、国債発行残高は900兆円を超えてきている。

 どこかで国債発行ができなくなって、財政赤字の穴埋めができなくなる。 その時は、社会保障費もごみの収集もストップということになりかねない。

 政府や学者の多くはあれこれ小手先細工で何とかしようとしているが、上の数字を見るだけでも無理だと分かる。 それでも先延ばしということは、またぞろの問題先送りである。

 どうしたらいい? せっかく始まったマイナンバー制度を徹底して、国民の所得状況に応じて公平に税を徴収することだ。 そうすることで、たとえ消費税を15%ぐらいに引き上げても、低所得層にはいくらでも所得補償ができる。 もちろん、貰い得の高齢者からはそれなりの税負担をしてもらう。

 これだけで、財政再建が見えてくる。 所得税の税率を加減することで消費の落ち込みも避けられる。 中途半端な軽減税率なども無用。

 ちょっと大局的にみて、抜本的な解決策を講じる。 それを国民にていねいに説明する。 それだけのことだが、どうして日本の政治はできないのだろう?

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 ★注意 上記の内容は澤上篤人個人の見解であり、さわかみ投信株式会社の考えおよび「さわかみファンド」の運用を説明しているものではありません。 個人の真意を尊重するため、原則、文章の修正はせずにブログを公開しております。