中国リスクって?

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 中国経済の象徴でもある上海株式市場が急落している。 それをみて、中国経済の先行きを不安視して欧州株式市場が大幅安となった。 

 なにかにつけて不安がるのが得意な日本株市場も、おそらく大幅下げでお付き合いするのだろう。 とりわけ先物市場は過剰反応するかもしれない。

 われわれ長期投資家からすれば、そう大騒ぎすることもないし、安いところは買い増しの姿勢を崩さない。 それだけのことだ。

 ひとつずつ洗ってみようか。 中国の株価は以前からバブル高を指摘されてきた。 大幅な金融緩和でだぶついた資金が株式市場に向かい、中国の株価を異常な熱気で押し上げてきていた。

 その株式バブルが弾けだしたからといって、中国経済がガタ崩れするわけではない。 リーマンショック直後の50兆円に上る対策予算が、まずは不動産投資バブルを招き、次に余剰資金が株式市場に流れ込んでいた。 それが崩れ出したわけだ。

 不動産であれ、株式であれ、バブル化したものが縮小したところで、中国経済は終わりなんてことにはならない。 なにがあろうと、中国13億5千万人の毎日の生活はなくならない。

 程度の差はあっても、もう豊かさを知ってしまった中国の人々が消費水準を下げるなんてことは考えられない。 その経済部分に焦点を当ててみよう。

 そう、中国政府が無理して押し上げた経済のバブル部分が飛んだところで、もう既に出来上がっている13億5千万人の消費生活はずっと続くのだ。 よしんば共産党独裁政権が大きく揺らぐことがあったとしても、人々の生活はなくならない。

 もっとも、マスコミとマーケットは常に過剰反応するもの。 だから、大きく下げたところはしっかり買っておこうというわけだ。

 世界経済への影響? 中国の曝買いが納まるだけのこと。 その横で、中国の人々がより豊かな生活を求めての経済の伸びはずっと続く。 その結果、長いめでみると中国ならびに世界の経済も徐々に伸びていくことになる。

 もうそれだけで、十分に長期投資はできる。 こう考えていくと、中国経済の将来に対し落ち着いた判断ができるはず。