すごい実績なんだがね ……

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 今日は、さわかみファンドのことを目いっぱい書きます。 自己宣伝だと思わず、じっくり読んでください。 読む価値は十分あるのですからね。

 さわかみファンドが設定されてから今日で、ちょうど15年と10カ月となる。 その間、日本経済はじり貧とデフレ現象に喘ぎ、国内総生産 (GDP) は縮小している。

 株式市場はというと、2003年4月と2009年3月に、2度にわたって1982年の水準にまで叩き売られる大暴落を記録している。

 国民所得からみても一般生活者の財産づくりからしても、良いところは何もなかった。 デフレが続いたから年金生活者は楽だったし、預貯金の価値は存分に享受できたというなかれ。 そのツケは、国の膨大な借金や国債発行残高となっていて、これから国民に回ってくる。

 ひどい状態が16年近くも続いたわけだが、その間にさわかみファンドは年率複利で5.7%の成績を残している。 預貯金の利子が0.02%とか、長期国債の利回りが0.4%前後とかとは比べものにならない、圧倒的な財産づくり実績である。

 毎月の積立て投資をしていたファンド仲間なら、年率にして7.56%のペースで財産づくりが進んだことになる。 たとえば、毎月1万円ずつ積み立て投資していた人なら、累計の投資金額は188万円となるが、現時点での財産評価は352万円にもなっている。

 大事なのは、その実績の出し方である。 さわかみファンドでは先物とかオプションといった投資手法や、デリバティブズとか証券化商品とかには一切手を出さず、現物株投資一本ヤリでいっている。 

 その現物株投資も、一般生活者からみてなくなっては困る企業を応援しようと、株価が暴落したり長期低迷している時に断固たる買い仕込みをする。 みなが現金化を急ぎ市場から逃げようとしている時に、ここは長期投資家の出番とばかり経済の現場に現金を投入するのだ。

 経済は動いている資金の量とスピードの掛け算だから、長期投資家が現金をどんどん投入することで、経済活動は活発化し景気は浮上する。 その役割をもって、リスクマネーの供給というが、個人の長期投資家にしかできない芸当である。

 景気が良くなってくれば経済の現場に資金が舞い戻ってくるし、株価も上昇トレンドを加速させる。 相当に株価が噴き上がってきた段階から、長期投資家は薄く薄く売り上がっていく。 それは利益確定につながるが、同時に次の暴落局面で応援買いするための原資にするわけだ。

 この作業を愚鈍なほど地道に繰り返すのが長期投資である。 策を弄したりテクニックに走ったりとは無縁である。 したがって、再現性はきわめて高い。

 早い話、暴落相場などでの安いところで買っておいて、株価が高くなったら売り上がるだけだから、経済が成長しなくても構わない。 時間さえ十分にもらえれば、安く買って高く売るの単純作業で、いくらだって成績の積み上がりを期待できる。

 じっくりどっしりの長期投資で積みあげた、さわかみファンドの15年10カ月の実績は、誰も否定できまい。 おそらく日本の金融商品で最高水準の成績であろう。

 それ以上に説得力があるのは、当たり前の当たり前を繰り返すだけの長期投資だから、再現性が非常に高い財産づくりの器とみなせることだ。

 これから先、日本経済に何があっても、国債が暴落し長期金利が急上昇しても、さわかみファンドは本物の長期投資を淡々と進めていくのに変わりはない。 その存在価値は、時の経過とともにますます高まっていこう。