良く学び、よく遊べ

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 最近はどうなっているのか、昔は「よく学び、よく遊べ」と耳にタコができるほど聞かされたものだ。 文武両道という価値観も、嫌というほど叩き込まれた。

 一個の人間として世の中を渡っていくにあたって、多くの人々のお世話になるが、最終的に頼るは自分自身である。 いつも人頼みでは、まわりに負担をかけすぎる。

 いってみれば、自主自立の精神と自助の努力あってこそ、堂々たる人生を歩んでいけるのだ。 そういった個の集まりが、活力ある社会や経済をつくっていくというもの。

 ひるがえって、ここ20数年の日本をみるに、なんとか頼みに明け暮れてきたのではなかろうか。 バブル崩壊後は、時間が経てば状況は良くなるだろうで、無為無策のまま時間を浪費した。

 その後は小泉改革があって、アベノミクスときている。 政権基盤を固めた両首相の強いリーダーシップに頼って、日本経済の活性化を期待した。 それで、どれだけの成果があっただろうか?

 これまでのところ、なんとか頼みでは何も得られていない。 一般的にみて、生活はちっとも楽になっていない。 アベノミクスはまだ進行形ながら、日本経済の成長率は掛け声ほどに高まってこない。

 そんな中、一部の企業は様変わりとなってきている。 グローバル経済の中で生きていく体制を整え、国内ビジネスにおいても相当に経営基盤を強化してきている。

 そういった企業群は国の政策を待つことなく、自助の精神でどんどん前へ進んでいっている。 アベノミクスを待つまでもなく、むしろ後押ししてくれる展開を築き上げている。

 一方、われわれ長期投資家も周りの人々に対し、圧倒的な差をつけてしまっている。 マイナス成長やらデフレ現象やらに苦しんできた日本経済の中で、財産を2倍以上に殖やしてきているのだ。

 さわかみファンドでいえば、設定来15年半の成績は年率複利で5.4%と、ゼロ成長の日本経済を圧倒している。 毎月積立て投資をしてきた方々は、年率7.2%で財産づくりが進んでいる。

 1年や3年のぽっと出の成績ではない。 15年半の実績である。 自助の精神で頑張っている企業を、真正面から応援してきた結果が、しっかりと積み上がってきているのだ。

 この先もどうなるか知れたものではない。 しかし、世の中が必要とする企業と長期投資家は、なには起ころうと前へ前へと進んでいく。 世間一般の不安とやらは、背中の後方で聞こえるぐらいのもの。 まさに、良く学びよく遊べだ。

 こう考えてくると、日本人の1千万人とか2千万人がさわかみファンド仲間になれば、世の中の不安とか停滞感など遠くかすんでしまうのにね。 もちろん、それこそがさわかみファンドを世に出した目的である。