長期投資なんて知らなかった

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 先ず、11月26日の長期投資家日記にさわかみファンド最高値更新と書いたが、さらに、昨日の12月1日に堂々と最高値を更新した次第です。

 やはり先週のこと、ある大企業の労働組合幹部の研修会に行ってきたが、すごく充実感のある3時間となった。 組合員はもちろんのこと一般従業員の生活設計や老後の準備として、幹部の皆さんは投資の必要性を何となく感じていた。

 そこで、経験もあり信頼できそうな人に話を聞いてみようとなっての研修会だった。 40名ちょっとの人たちが集まって、予定の2時間を大きく上回る熱心な勉強会となった。

 技術出身の人達も多く、いい加減な話には乗らないぞといった感が多少あったが、すぐのめり込んでくれた。 長期投資はモノづくりや毎日の生活そのものだということが、次から次へと例をあげることで納得感を高めてもらった。

 その最たるものが、複利の再投資効果である。 長期投資の最大の武器は、再投資を重ねて時間の経過とともに資産を雪ダルマ式に増やしていくところにある。

 実際に電卓をたたいて、10年後20年後30年後40年後には資産がどう殖えていくかを計算してもらう。 すると、全員が驚きとともに複利効果の凄さに感銘を受けた。

 ちなみに、100万円がどう殖えていくかを、いくつかの例でもって見てみよう。 それぞれ、10年後20年後30年後40年後の金額である。(1000円以下切り捨て)

 10年物の国債が年0.42%に回っているから、それだと104万円、108万円、113万円、118万円といった感じで殖えていく。 殖えていくというか、そんな程度にしかならない。

 日銀の黒田総裁がなにがなんでも2%のインフレは実現したいと言っている。 それだと、121万円、148万円、181万円、220万円ないと、現在の100万円で買えるものが買えないことになる。 国債をありがたがって持っていても、まったく追いつかなくなるわけだ。

 次に、長期で6%ぐらいに回った投信を買っていたとしよう。 それだと、179万円、320万円、574万円、1028万円と増えていってくれる。 これが、複利の再投資効果である。

 こういった計算をしてみて、長期投資は生活者にとって欠かせない企業を応援していくことなんだ、その先で経済は拡大発展していくんだということが、さらに納得してもらえた。

 そうか、皆が良くなって財産も増えていくなんて、こんないいことないよねという盛り上がりで勉強会は終わった。