自立して生きていく

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 機会あって、社会的な弱者といわれる人々について幅広く話し合った。 というか、こちらはたっぷり聞いてじっくり考えることに専念した。

 非常に難しく、かつデリケートな問題である。 かといって、知らぬ顔して放置していいわけがない。 いまは大丈夫と思っていても、いつ自分がそういった立場に立たされるか、もしそうなったらと考えただけでも、何とかしなければと思うはず。

 あれこれ議論したり、問題を指摘し合うのは重要なんだろうが、それで社会的弱者が減っていくのならいい。 ずっとその分野で身を粉にして頑張ってきた専門家の話では、むしろどんどん増えているらしい。

 それを経済環境が厳しくなっているからとか、社会構造が世知辛くなっているからとかいったところで、何の足しにもならない。 どんどん増えているという現実が問題なんだから。

 ずっと考えていたのは、どうしたら社会的弱者といわれる人々を救済するかよりも、なんとかして将来の弱者予備軍を根絶できないかということ。

 誤解を恐れず敢えて言うと、子供たちや若い人達が精神的に弱い人間にならないよう、どう仕向けていくかだ。 健常者でない方々でも、堂々と生きておられる方々は、社会のあちこちで頑張っている。

 その横で、ずるずると弱い生き方に傾斜していく人々がいる。 そういった人たちの立ち直りがなかなか難しくて、すこし頑張ってもまた戻ってしまうケースが多いらしい。

 人がその意志さえあれば、病弱だろうとハンデをお持ちだろうと、しっかり働いて堂々と生きていけるのが一番いい。 そういった社会を築いていくのは絶対的に重要で、今すぐにでも実現させなければならない。

 一方、どうやって強くたくましく生きていくかを、子供たちや若い人達に教え込むかも重要である。 将来の予備軍を減らす上で、これまた今すぐにでも始めなければならない課題である。

 そこで重要となってくるのが、みな一律でなければならない、落ちこぼれは許されないといった日本的な社会観を打破することであろう。 人それぞれいろんな生き方があるし、早成型の人もいれば晩成型もいる。

 人それぞれマイペースで生きていって、それで何とか食っていければいいじゃないか。 そういった価値観を、親が率先して持とうと努力することが大事である。

 なにがなんでも良い大学に合格し、大会社に就職することが人生の目標とか安全につながるといった考えは、もう通用しない。 その辺りことを今の親は、ある程度は分かってきているはず。 だったら、親自身ががんじがらめの価値観から解放されることだ。

 そのためには、親自身が経済的な自立を果たすことが肝要。 いつもの持論になるが、やはり長期投資の出番となってくる。 自分も頑張って働くが、お金にも働いてもらう生き方が、どれほど安心できるかを実感しはじめたら、人生は楽になる。

 成熟社会では、どうしても社会的弱者が出てしまうといわれる。 だったら、長期投資で人々の自立意識を高めて堂々と生きていくモデルを、社会にぶつけてやろうではないか。

 今晩はインベスターズTV の生放送に出演します。