長期投資でないと、やっておれない

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 この半年で日本株は70%ほど上昇したのはいいが、その反動というかスピード調整で18%前後も下げた。 そして、昨日は一転して大幅高となった。

 最近のあまりに激しい株価変動に、どうなっているのと質しながらも。 ちょっとついていけないと思う投資家も少なくはないだろう。 無理もない。 ヘッジファンド中心に機関投資家も参加して先物市場に巨額の資金をぶち込んでいる。 それも、1秒間に1000回もの高速売買をかけてくるから、平均株価は下でも上でもぶっ飛んでしまう。

 これは先物主導の株価形成の特徴である。 ひと昔前までの個別株を買ったり売ったりでは、こうも激しく相場が一方向へ突出することはないし、反対売買が出てくる時間的余裕もある。

 ところが、日経平均株価などの指数を投資対象に、それも巨額資金で高速売買をかますから、個別の株価などはいいように引きずり回される。 とてもではないが、個人投資家はついていけそうにない。

 では、個人投資家はどう対応したら良いだろうか? 先物を売り買いするならともかく、個別株投資で行くのなら、のんびりマイペースの長期投資に徹することだ。

 中長期的に利益成長が期待できる企業に絞り込んで、先週のように株価が大きく下げた時には、眼をつむってでも買っておく。 もう、それだけでいい。 昨日の戻りだけでも、既に利は乗っているはず。

 ヘッジファンドや機関投資家の先物ころがしなど放っておこう。 いかに彼らが巨額資金で相場をもてあそぼうと、孫悟空がお釈迦様の掌の中を飛び回っているようなもの。 長期的な株価の方向に何ら影響を与えられるものではない。

 長期的な株価の方向? 上だ。 世界中の人々の経済成長意欲は誰も止められないし、それを具現化していこうとする企業のビジネスチャンスは拡大の一途である。

 まして、先進国中心に超金融緩和で企業の投資マインドを高めようと躍起である。 それはそのまま、中長期的には債券から株式への資金シフトが起こって当然である。 最近では、グレートローテ-ションという表現が流行りだしているが、実に30年ぶりの債券から株式への資金シフトである。

 5年先10年先、ますます世界経済の健全な発展を促進しているであろう企業を選んで安いところを買っておけば、いずれ株価は大きく育ってくれるだろう。 目先の株価変動など無視して、のんびりと長期投資していこう。