いい動きになってきた

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 日本株市場が久しぶりに活気らしさを見せはじめている。 機関投資家の間では、”持たざるリスク” を意識しだしたようだ。 彼らはずっと日本株の投資ポジションを減らしていく投資方針できたから、この1ヶ月間の株価上昇ムードには困惑と出遅れの焦燥感を高めている。

 機関投資家といっても短期指向の資金運用が中心となってきている。 運用担当者にしてみれば、来年の3月末決算までに一回転できるのであれば、ここで買い参加しない手はない。 どこかで、どどっと買ってくるのだろう。

 一方、海外の投資家の買い越しピッチは上がっている。 彼らは円高局面での日本株投資は為替リスクもあって、ずっと抑え気味できた。 しかし、日本株が先進国市場でも際立って出遅れているのも事実。 政権交代もあり、日本株が本格的な上昇に転じるのであれば、為替リスクには目をつぶっても買っておこうとなる。

 そんなこんなで、株式市場では買い方が優勢になってきた感がある。 とはいえ、相場のことだ。 どこでどんな展開となるかは、神のみぞ知るの世界。 ちなみに、ここへきての日本株市場の上昇に参加できている投資家は、まだまだ少数派である。 その人達のほとんどは、おっかなびっくりで上昇ムードに乗っているといった感じで、株価の上昇が止まればすぐさま利益確定の売りを出そうと待ち構えている。

 その横で、出遅れ感から慌てて株式市場に参入してくる投資家も増えている。 これは、いい展開である。 目先筋の売りをこなしながらも株価上昇が続くと、息の長い上昇相場となっていく。

 かつて、ジョン・テンプルトン氏が語った明言、”相場は絶望と悲観の淵で生まれ、不安と懐疑のなかで育っていく” が、まさに現在進行中といったところだろう。

  

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