仕事していますか

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 今日の表題を見て、なにを言い出そうとしているのか見当もつかないでしょう。 今日は相当に辛口となりそう。 覚悟してね。

 日本経済はじめ社会全体に元気がないが、その多くはどこから来ていると思う? 政治のだらしなさもあるが、そんなもの小さな要因でしかない。 経済も社会も、それを構成しているのは、そこに住む人々の生活である。 どれだけ人々の意識や意欲が高いかによって、その社会の活力やエネルギーといったものがが決まってくる。

 そこのところを、今日は皆さんと考えてみたいと思う。 

 日本の将来どうなるのだろうとか、このままいくと日本経済はどんどんダメになっていってしまうのではとか、いろいろ不安材料あるよね。 そういった不安を感じるのは誰だろう? われわれ一人ひとりだよね。 であれば、自分の将来のためもあるし、不安を解消すべく努力するのは一人ひとりの課題のはず。 一人ひとりがちょっとずつでも頑張れば、それが集まった社会や経済は、おのずから元気になっていく。

 そう考えてくると、皆さんどれだけがむしゃらに働いているか、毎日の生活を振り返ってみよう。 このままでは拙いと思うなら、それを打破するべく猛烈に働くしかない。 皆さんの猛烈が集まれば、日本経済も活気を取り戻す。 社会全体に活力がみなぎってくる。

 ところが、現実はどうだろう。 一例を挙げれば、日本の労働基準がどんどん厳しくなってきて、職場環境が猛烈労働を許してくれなくなっている。

 労働者の健康や家庭を大事にしよう、という大義名分には誰も反対できない。 いわゆるワークライフバランスを大事にしようという大義名分をいいことに、多くの人々は昔ほどガツガツ働かなくなっている。 若い人たちのあいだでは働き始めたときから、残業などとんでもないといった職場環境が当たり前になっている。

 こういった流れが普通になっていけば、”それほど働かなくても” が日本の標準になっていく。 それが集まった日本経済は、それほど伸びなくなって当然であろう。 国民が働かなくなって栄えた国なんて、世界の歴史のどっこにもない。 それを日本では、国を挙げて働くな働くなといっては、規制を強めるばかり。

  一部の専門家などは、昔のようにガツガツ働かなくても付加価値を高めればいいとか、生産性を高めれば短い労働時間でも十分にやっていけるという。 そんな甘っちょろい考えは、仕事の現場を知らない人たちの世界と切って捨てたくなる。

 付加価値を高めたり生産性を上げる努力は、すくなくともグローバル競争に勝ち残っていこうとしている企業ならば、どこでも必死になってやっている。 それで、世界の競争にぎりぎりついていけるぐらいなのだ。

 新興国はじめ世界の経済現場では、みなすさまじい勢いと元気さで朝から夜遅くまで働いている。 そういった人たちとの競争を意識しないで、どこまで日本経済の拡大発展はあるというのだろう。 生計を守るのも、われわれ一人ひとりの自覚と努力によるしかない。

 まあ、そんなわけで今日は辛口に、”みなさん、どれほど働いていますか” と、問題提起してみました。

  

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