この長期投資家日記でずっと警告を発してきているのが、「このカネあまりバブルから離れろ」だ。
振り返ってみれば、コロナ問題の発生の前からの警告だ。 そして、昨年の夏ごろからは一層声を大にして警告している。
結局のところ、なにも起こらなかったではないか? そう、オオカミ少年みたいに騒いでいただけとも言えよう。
それでも構わない。 オオカミ少年なのか、オオカミおじさんなのかはどうでもいい。
とにもかくにも、バブル崩壊の大波は絶対に食らわないことだ。 少しばかりの利益を狙って、大損を食らったら元も子もない。
昨年もそうだったが、これからもそうだ。 頑張れば、10%~20%ぐらいのバブル利益は上げられるかもしれない。
だが間違えても、ここから2倍の株価上昇など期待している人はいないだろう。
たとえば、NYダウ平均株価でいうと、現在の33,000ドルが60,000ドルを超える水準にまで上昇することを意味する。
いくら楽観的な投資家といえども、このままNYダウが6万ドルを示現するなどの想定はできまい。
ところが、バブル崩壊ともなれば平均株価は簡単に30%~50%ぐらい下落する。 バブル高していた銘柄の急落は、もっと悲惨だ。
となると、バブルに乗って儲かっていると思っていた投資勘定のほとんどは、一瞬で吹っ飛んでしまうことになる。
それでは、なんのためにバブル高に最後までしがみついてきたのかだ。 といっても、大損してからでは遅い。
だから、一刻も早くバブル高からは一線を画しておこうといっているわけだ。
どの投資家も、バブル崩壊による株価急落の荒波からは、完璧に逃れることはできない。
それでも、われわれ長期投資家は荒波の被害を最小限に食い止められるよう手を打っておきたい。
その上で、暴落相場を買いに入るのだ。 そのためにも、いまはバブル崩壊からできるだけ離れておく必要がある。
なにしろ、バブル崩壊後の安値からの反発高に乗るだけでも、株価は容易に2倍高してくれるのだから。
うじうじとバブル高にしがみついていて、どこかで大損を食らうのが、世の多くの投資家の常である。
われわれは、長期の資産形成という目的からも、いまはバブルの残り火などは捨てて、バブル後を狙うべしである。