新入社員が大勢入ってきた。 彼ら彼女らに、先ずはウチの方向性を叩き込むことになる。
さわかみグループは、公憤と大義に燃えた民間ビジネスである。
公憤とは? いまの世の中、「おかしいんじゃない、こんなんでいいのか、ちょっとひどいよ」といった社会的な問題や不条理が、ゴロゴロしている。
それに対し、いくら「反対、なんとかしろ」と声をあげたところで、国も社会もなかなか動かない。
だから公憤が高じてきて、「おかしいのなら、おかしくないものをつくっていけばいい」で、さっさと行動に移すわけだ。
なんでも思うことを、自由にやれるのが民間ビジネスの、最大の強みである。 そして、その評価は常に世に問う。
誰もついてきてくれなかったら、自分らの公憤とやらが、独りよがりに過ぎなかったと、烙印を押される。
自分らの訴えに世の中がついてきてくれるなら、その行動が世の評価を受けていることになる。
つまり、すこしずつながらでも社会をより良い方向へ変えていけるわけだ。
大義とは? 「より良い社会をつくっていこうよ。もっとステキな世の中を子どもたちに残してやろうよ」だ。
よりよい社会をつくっていくという以上は、「われわれ一人ひとりが、経済的に自立していきつつ」が、基本となる。
でないと、国頼みや会社頼みといった他力本願をベースとした、おねだりに終始してしまう。
それでは、国などの負担が増えるだけだ。 よりよい社会どころか、将来にツケをまわすだけとなる。
経済的な自立を目指すにあたっては、「自分も頑張って働くが、お金にも働いてもらう」のが一番。
まじめに働いて、生活の糧を得ていこうとするのは、一人前の人間として原点でもある。
そこへ、お金にも働いてもらうことで、生活にも余裕が生まれる。 その余裕を社会にまわさせてもらうことで、より良い世の中づくりに入っていける。
どうせ、お金に働いてらうのなら長期投資でもって、より良い世の中づくりに邁進している企業を応援していくと、さらに良い。
生活者にとって大事な企業を応援する長期投資を続けていけば、お金は雪だるま式に殖えていってくれる。
時間の経過とともに膨れ上がっていく資産を、先ずは自身の経済的自立にあてよう。
その上で、さらに加速して殖えていく資産は、カッコ好く社会につかっていくのだ。
そういった文化を広めていく方向で、社会を引っ張っていこうとしているのが、さわかみグループである。
ウチのグループ会社も、社員たちも自分の贅沢はそこそこにし、経営も質素剛健に努める。
そこから余ってくるお金を、どんどん世の中にまわしていく贅沢は、みなで面白がって、たっぷりとやっていこう。
カッコ好い人生となっていく、そう思わないか?