長期金利が2.23%をつけ、27年ぶりの高水準となってきた。
衆議院の解散で、各党は消費税などの引き下げを声高に訴えて、一票でも多くかき集めようとしている。
食品はじめ消費税の一部なりとも下がれば、生活者の懐にとってはありがたい。
とはいえ、消費税のうち食品分をゼロにするだけで、国の税収は5兆円も減る。
かりに消費税を撤廃するともなれば、国は30数兆円の税収減となり、最大の税収を失う。
そんなことになれば、日本の財政は立ちいかなくなる。 いわゆる、破綻だ。
どこまで酷いことになるのかは別として、債券市場では売り先行となって当然である。
それが、長期債の利回りの上昇圧力となって、2.23%をつけてきたわけだ。
もちろん、日本の財政のひどさ加減からすると、2.23%程度で収まるはずもない。
それに対し、高市政権は「責任ある積極財政」とかを唱えている。
以前から主張してきているように、「責任ある」の中身が、さっぱりわからない。
また、責任ある積極財政というスローガンに踊っている投資家や市場関係者のノー天気さも、これまた理解できない。
はっきりしているのは、日本の財政がどんどん行き詰まりの方向へ追い込まれてきていることだ。
放漫バラマキ財政でもって、これだけ大量に国債を発行してきているから、利子など支払い費用が上がって当然である。
それが、一般予算編成において、国債費として計上されるわけだ。
その国債費だが、今年度の27兆円から来年度予算では31兆円に跳ね上がる。
最近の金利上昇が効いているわけで、物価高で金利がさらに上がっていけば、国債費予算はますます膨れ上がる。
国の財政だけではない。 利上げに動いている日銀も、気楽に構えてはいられない状況となっている。
日銀は国債発行残高の53%まで買い込んできたが、その代金として金融機関には日銀への当座預金として積ませてある。
その当座預金に対する利払い負担が、金利上昇でみるみる重くなっていくわけだ。
当然のことながら、国も日銀も金利は上がっていってほしくない。
とはいえ、積極財政は物価高のインフレ基調となっていくから、金利上昇は避けられない。
その先、つまり金利上昇が債券売りを誘い、それが長期金利を引き上げることにも要注意である。
つらつら考えるに、野放図なバラマキ財政を続けてきた国や日銀の運営は、どんどん行き詰まっていくのだろう。
