この表題で、ピンときますか? 預貯金と、一般的な投資と、長期投資とを、ズバリ一言で表現したものだ。
預貯金は丸投げ無責任といえる。 銀行や郵便局に自分のお金を持っていって、なにを頼むか?
元本は安全にしてね、利息は頂戴ね。 その先は、すべておまけせしますで預けてしまうよね。
これが、預貯金というものだ。 だから、丸投げである。 で、無責任とは?
銀行や郵便局の窓口で、このお金は元本さえ守ってくれて利息をもらえれば、あとは好きにしてくださいとくれば、もう無責任そのものだ。
80年代後半に土地や株式投資のバブルに踊りまくったし、いまは運用先がないからとヘッジファンドに融資したりと、銀行はいろいろやらかしてくれる。 それに対して、止めておいてと注文は付けられない。
自分のお金が、どこでどう運用されているのかさえ知らないし、口出しもできないなんて丸投げもいいところ。
次に、一般的な投資。 こちらは、個人なら自分のお金さえ増えれば、機関投資家なら成績さえ上がれば、それで目的達成である。
とにかく儲かればよい、運用成績を上げてボーナスをもらえれば、後は知ったことではないで、みな眼の色を変えている。
預貯金の丸投げよりは主体性をもった行動であるが、自分さえ良ければに終始しているのが、一般的な投資である。
最近、ESGとかいわれるようになったが、これまでの投資があまりにも環境や社会、倫理観を無視しすぎた反省の面が強い。
われわれ長期投資家からすると、なにをいまさら言うのだ。 そんなの、当たり前だろうとなる。
そう、長期投資はより良い世の中づくりにお金をまわそうとする。 将来の社会に対して夢や思いを乗せていく積極性と責任意識を、はっきりと前面に出す。
そんな甘っちょろいことを言っていてもとか青くさいとか、いろいろいわれるのが、完全に聞き流しである。
なにしろ、こちらは結果が出ている。 さわかみファンドの実績を見るまでもなく、預貯金や一般的な投資より成績はずっと上だ。
これも、世の道理である。 丸投げとか自分自分で生きていっても、周りからは「なんなの、それって!」と反発を買うだけ。
それでは、いけない。 やはり、「そうだよね、ありがとう」と喜ばれてもらって、自分のお金も殖えて戻ってくる方がいい。
より良い世の中づくりで頑張ってくれたお金が、殖えて戻ってくる。 それが、投資のリターンというものである。