さわかみファンドを設立する時に、大きく掲げたのが以下の文言だ。 もちろん、今でも変わっていない。
すなわち、「市井に生きる人々の資産形成を、本格的な長期投資でお手伝いする」である。
ターゲットとする投資家顧客も、当然のことながら「投資慣れした、おじさんおばさん」ではない。
ずっと預貯金に眠らせたままにしてある個人マネーに、長期投資の意義と妙味を味わってもらう。
それでもって、預貯金を取り崩して、本格的な長期の投資運用を提案しているさわかみファンドに雪崩れ込んでもらうを目的としている。
この40年ほど、個人金融資産でみると、面白いことに3%前後と46~48%前後で、ずっと固定化されている。
儲かった損したを飽くことなく繰り返している、投資慣れした個人の資産残高は、せいぜい3%前後に過ぎない。
その3%に向かって、日本の投信はじめ金融業者は取っかえ引っかえの営業を繰り返しているだけのこと。
それはそれで、好きにやればいい。 といっても3%前後、直近の金額にすると30兆円強の個人マネーに向かってだ。
一方、1000兆円を超す個人マネーは預貯金に眠っている。 それこそ、永久凍土のようにカンカチコンで。
さわかみファンドは、永久凍土のような預貯金マネーにぶつかっていくを、ビジネスの柱とした。
そもそも「預貯金しておけば十分」で思考停止している個人マネーに向かって、投信の営業や宣伝なんてやっても無駄。
それよりも、長期投資の方向を打ち出して実績を積み上げ、少しずつ永久凍土を溶かしていくのが、急がば回れだ。
その実績も、安定度と再現性の高い投資運用でもって、顧客資産の積み上げを実証してみせていくしかない。
その、さわかみファンドが25年の実績を積み上げた。 日本の投信業界においては、別次元の存在となっている。
また、まったくブレない長期の投資運用をしているね、という世の中の評価も確立した。
まったく独自の立ち位置を固めているさわかみファンドだ、その本物度を静かに訴えていくだけでいい。
上手い具合に、資産形成立国だ、新NISA制度だと、証券はじめ金融業界が大騒ぎしてくれている。
それでもって、預貯金に眠っていた個人マネーをも、一般的な儲かった損したの投資に引きずり込んでいる。
そこへ、トランプ氏の再登場だ。 世界経済や金融マーケットは荒れ模様となっていこう。
そうなればなるほど、痛い目に遭った個人マネーが続出し、代わって本格的な長期の資産形成への認識が高まろう。