トランプ氏の米大統領復帰で、世界の経済や政治が予測不能な展開となっていくのではといった観測が高まっている。
長く不動産業界で浮沈を繰り返してきたトランプ氏だ、どんな修羅場も丁々発止で切り抜けていくのはお手の物だろう。
一方、どこまで経世済民の意識や外交での熟練度を期待できるのかとなると、大いに疑問である。
彼の唱える米国第一主義も、本当に国のためなのか、彼自身の自己満足なのかは定かでない。
すくなくとも高邁なる理想と哲学に裏付けられた万人のための政治などは期待できそうにない。
それどころか、権威主義に走っているプーチン大統領や習近平国家主席、どんな密約を交わすか知れたものではない。
あるいは、民主主義をないがしろにして権威主義に走りがちなハンガリー、インド、トルコなどを助長しかねない。
第3次世界大戦前夜といった物騒な予測さえ聞こえてくる昨今、トランプ氏の登場でますます世界は不安定度を高めかねない。
先日の長期投資家日記にも書いたが、なにが起ころうとジタバタしないよう身構えたくもなる。
そういった状況になってくれば来るほど、本物のプライベートバンキングが「いぶし銀の輝き」を増す。
人間の世界、なにが起こっても不思議ではない。 そんな中、われわれの生活はずっと続く。
そこで大事になってくるのは、命を大切にし、日々の生活を守ることだ。
生活を守るには、どんな時でも頼りになる資産を身近なところに置いておく必要がある。
置いておくといっても、昔のように金貨を甕などに入れて庭の隅に埋めておくわけでもない。
といって、タンス預金や金庫の中にしまっておいたところで、インフレでどんどん目減りしてしまう。
さあ、どうするか? そこから先は、やはり本物のプライベートバンキングの出番となる。
そう、資産の保全を最優先しつつも、身近なところで運用しながら資産の増加を図っていくのだ。
この、資産を保全しつつ身近なところで運用することが、いざとなった時の最大の安心につながる。
いろいろ派手な運用はあるが、一朝ことが起こった時に、すぐ現金化できるかどうかは絶対である。
そう、いつでも現金化できる状態での運用というものを、どこまで意識しているかだ。
なら、現金で持っていればいい? インフレによる資産の目減りを軽視してはならない。
やはり、身近なところで資産を保全しつつ資産の増加を図ることだ。
それが、本物のプライベートバンキングというものである。 われわれ本格派の長期投資家の狙いでもある。