次期アメリカ大統領にトランプ氏の返り咲きが決まった。 米国民の選択だ。
トランプ氏のこれまでの言動から判断するに、天下国家を語るといった面よりも、個人的な思い付きが先に立つようだ。
政治家として国家戦略を語るよりも、百戦錬磨の不動産屋として利己的に走るといった面が強い。
それが故に、来年1月の大統領就任からどんな思い付き政策が飛び出してくるやら、世界が戦々恐々としている。
厄介なのは、権威主義の独裁に近い各国首脳陣が、世界政治を揺るがしている現実だ。
ロシアのプーチン大統領はじめ中国の習主席、ハンガリーのオルバン首相、イスラエルのネタニヤフ首相、インドのモディ首相、トルコのエルドアン大統領しかりだ。
そういった首脳陣が、どこでどういった展開でトランプ政策と結託するか知れたものではない。
公平、公正、博愛、正義感、倫理、道徳、社会性などよりも、自己の政治を優先する恐れが多分にある。
国連の機能は常任理事国による拒否権の乱発など、とうの昔に形骸化されてきている。
その横で、アマゾン、アップル、グーグル、X、マイクロソフトなど超巨大企業が国家さえも凌駕してきている。
となると、世界の政治も経済活動も、今後どのような展開となっていくのか想像さえつかない。
そうなってくると、自分の身の回りを固め、どこでどうなっても平気なようにしておく必要がある。
まさに、伝統的なプライベートバンキングの世界である。 とにかく、自分の身と資産をしっかりと固めるのだ。
その上で、世界がどのような展開となっていっても、それに振り回されることなく堂々と生きていこう。
人々の生活をベースとした実体経済は、どんなことがあっても変わることなく続いていく。
そこにしっかりと足を下ろした長期投資の実践こそが、安心安全につながっていく。
表題で「身構える」と書いたが、淡々と本格的な長期投資を続けていくことをいう。
世界中で、なにがあろうとも人々の生活は続くし、それを支える企業活動も消えてなくならない。
そこだけに焦点を合わせて、堂々と長期投資を続けていこう。
いくら世界が変動しても、長期投資をベースとしたわれわれの生活はビクともしない。
そのうち、世の中は収まるところに収まっていく。 われわれ本格派の長期投資家が目指す世界にだ。