マーケット動向をみていると、難しい局面にさしかかった、そう感じる投資家は多いだろう。
インフレの上昇率が緩和してきている。 金利の引き下げ幅も、0.25%から0.5%に広がる期待も出てきた。
その意味では、下げトレンドに入っていた株価も持ち直す可能性ありだ。
一方、インフレの鎮静化や雇用環境の緩和は、その裏で景気のスローダウンを示唆している。
ということは、企業の業績予想が下方修正される恐れも高まっているはずで、株価の下げ要因となる。
さあ、どちらに賭けて良いものか? そういって、判断に悩む投資家は多いに違いない。
これは、マーケット追いかけ型の投資家においては、ずっとついてまわる永遠の悩みである。
そう、世の投資家の大半はマーケット動向の先行きに、あれこれ悩まされるのが毎度のこと。
だから、株式の専門家などの相場見通しを尊重したくもなるわけだ。
株式評論家やチャーティストと呼ばれる人たちの商売も、それで成り立っている。 まあ、それはそれでいいだろう。
機関投資家を含め、マーケット動向に飛び込んでいくのを投資としている人達が、それだけ多いことだしね。
実際、マーケット動向を追いかけて儲かった損したを繰り返すのは、株式投資の醍醐味でもある。
さて、ここからが大事なところ。 われわれ本格派の長期投資家からすると、なんともありがたいの一言。
そういった、マーケット追いかけ型の投資家が星の数ほどいるから、われわれの長期投資が成り立つともいえるのだ。
どういうことか? 資産づくりの投資をしていくとなると、マーケット動向に振り回されてはいられない。
いつでも、マーケットとはつかず離れずの立ち位置を守り、自分の投資リズムを大事にすることが肝要。
すなわち、長期スタンスで買っておきたい企業の株価が大きく売られたら、さっさと買いに入る。
安いところで買い仕込んだら、そのまま保有しておいて、どこかで大きく買われてくるのを、のんびりと待つ。
そして、大きく買われてきたあたりから、おもむろに利益確定の売りを出していく。
これが長期投資のリズムであって、なんの無理もなく、ごく自然体で資産を殖やしていける。
それもこれも、マーケット追いかけ型の投資家たちが、ドタバタやってくれるからのこと。
まさに、ありがとうだ。 実際、いまこの段階でも、マーケット動向にあれこれ悩むこともない。
高ければ売っておけばいいし、どこかで大きく下がるの見てから、おもむろに買いに入るだけのこと。