ちょっと内容はきつめだが、面白い本が書けた。 ちょっと、目次を紹介しよう。
1.今回のインフレ、甘くみてはいけない
2.金融緩和バブル、崩れは近いぞ
3.露呈しだした張りボテ経済の限界
4.金融緩和政策、なんだったのか?
5.バブル崩壊、インフレ、財政危機
6.世界の運用の「常識」が総崩れに
7.長期投資の復活
8.年金問題、こうすれば解消できる
9.バブル崩壊とインフレ襲来、どう乗り切るか
10.お金をまわす文化を高めよう
ざっと、こんなところだ。 全体を通して、現状に対する厳しい認識と、それは健全化に向けて避けて通れない道とする考えを披露している。
第1に、コストプッシュ型のインフレが世界中あちこちで台頭しだしてきたが、これは一時的な現象ではない。
案外と根が深く、いろいろな問題を世界経済に及ぼしてくるだろう。
第2に、先進国中心に、ひたすら金融緩和と資金を大量に供給すればでやってきたが、期待したほどには経済成長していない。
一部の富裕層の金融所得を大きく伸ばした一方で、人々の低所得化が進んだだけ。
そこへ金融緩和バブル崩壊で、カネ余りで築いてきた張りボテの経済が吹っ飛ぶわけだ。
第3に、そうなるとバブル高してきた世界の株式や債券市場のみならず、不動産業界にも激震が襲う。
それは、年金をはじめとして、多くの分野で凄まじいダメージを及ぼす。
第4に、ひたすら毎年の成績を追いかけてきた世界の運用業界が、存続を問われる危機に陥る。
バブル崩壊の暴落相場で、彼らの資金運用やディーリングのベースが、木っ端微塵に吹き飛んでしまう。
第5に、本格的な投資運用、なかんずく長期投資への見直しが40年ぶりになされる。
まあ、こんな内容を散りばめた新著になったが、書店での発売は3月に入ってのこととか。
その間に、世界の投資環境はどう変わっていくのだろか。 どっちにしても、面白いことになってきた。