オミクロン株で、第6波の感染拡大を抑止するため、またまん延防止措置が発令した。
いい加減に終息してくれよだが、金融マーケットでの荒れ模様は、これからが本番である。
米FRBのパウエル議長が3月末までに金融緩和の上乗せ分を縮小させるスピードを上げて、利上げに入りたいと表明している。
そのピッチが、さらに前倒しとなるのではないかと、金融マーケットでは警戒感を高めている。
現に、マーケットでの短期金利は上がってきている。 米国の10年物長期債の利回りも1.87%まで上昇した。
そして、株式市場では金融緩和そのものの縮小を意識しだしている。
これらの背景には、世界中あちこちで燻ぶりだしているインフレへの警戒感がある。
原油や天然ガスの価格高騰は、冬場という季節要因もあるが、脱炭素で資源開発投資にブレーキがかかっている面も否定できない。
そこに地政学的リスクが絡んできて、工業原材料や素材そして農作物などの価格上昇も無視できなくなっている。
一方、世界のカネ余りマネーは、まだ金融マーケットや不動産市場のバブル高を演じているにとどまっている。
ただ、マネーはいつでも儲け先を狙って虎視眈々としている。 それが、いつ商品などに襲いかかってくるのか?
おそらく、いまはインフレといっても一時的なものではないか、といった見方が強いのだろう。
だから、関心を高めながらも、世界のマネーがインフレに向かってホットマネー化していないだけのこと。
といっても、マネーなんてものは瞬時に君子豹変する。 インフレ不可避に舵を切るや、一気呵成となろう。
ということは、株式や債券市場からの資金流出で、株価急落や金利上昇を誘引する。
それがさらなる、インフレ懸念を高める。 なにしろ、これだけ大量にバラ撒いてきたマネーだ。
お金の価値は下がっているのは誰もが分かっている。 そこで、マネーからモノへのシフトが加速する。
まあ、こういった具合で、世界のあちこちで物事が急展開をはじめる。
おそらく、混乱模様の金融や経済の混乱現象だけ見ていると、なにがどうなっているのか判断が難しくなるだろう。
そこで存在感を高めるのが、われわれ本格派の長期投資家である。
世の中でなにが起ころうと、人日の生活は変わらない。 それを支える企業活動も、ずっと続く。
そこだけに焦点を絞り、経済活動なり投資を進める限りにおいては、なんの不確実要素もない。
もちろん、インフレになろうと、自然体で物価上昇についていける。