インデックスファンドやパッシブ運用の弱み

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大きな上昇相場が終わったり、バブルが崩れてくると、なす術もなくなって下げ相場を右往左往するだけとなってしまう。

そこが、インデックスファンドやパッシブ運用の辛いところである。 構造的な問題である。

なにしろ、どちらの運用も平均株価など、インデックスの動きについていくよう、コンピュータにプログラミングしてある。

したがって、この2日間のような棒下げ相場となると、なんの抵抗もできず平均株価の下げについていくしかない。

いま執筆中の新著にも書いておいたが、たまたまこの40年ほどは歴史に例を見ない「超楽な」運用環境が続いた。

どういうことか? 石油ショック以来の世界的な過剰流動性という岩盤の上に、積み上がる一途だった年金マネーが乗っかってきた。

それが、世界の債券や株式市場をずっと押し上げてきたわけだ。 どちらも、ほとんど一本調子で上昇相場を続けてきた。

債券はもちろん株価全般も、後から後から押し寄せてくる買い資金に煽られるかのように、どんどん上昇していった。

それが、平均株価の右肩上がりのトレンドとなってきた。 それも、過去に例を見ない上昇ぶりだ。

年金などは、そういった平均株価の上昇に順じた成績でもって良しとしている。

その流れで、平均株価をなどる運用が一気に花開いたわけだ。 なにしろ、平均株価についていけば運用責任は果たせる。

その上に、作業はコンピュータにやらすだけだから、運用コストは限りなく低い。

そんなわけで、日本株運用においては70%がパッシブ運用になってしまったと言われる有様だ。

ところが、冒頭に書いたように平均株価が大きく下げだすと、もうその下げについていくしかない。

その点、われわれのようなアクティブ運用では、個別企業の分析でもって組み入れ銘柄を決めている。

だから、大きな上昇相場が終わろうと、バブルが崩れようと、いくらだって買える銘柄を見つけられる。

なにしろ、暴落相場となっても、人々の毎日の生活は続く。 それを支える企業活動も終わってしまうなんて、あり得ないのだから。

この違いが、これから徐々に大きくなっていく。 どれほど大きな違いとなるか、お楽しみに!

われわれ本格派の長期投資家からすれば、ようやくまともな運用の時代に戻ってくれるということだ。