12月9日(木)の19時から、ウチの2階大会議室でタイガーマスク基金の勉強会が開催される。
タイガーマスク基金は長いこと児童養護施設の子たちの大学進学支援をしている。
そういった支援を、誰かがやらざるを得ない社会的な背景がある。
施設の子たちは18歳になると施設を出て、社会人として生きていくことが求められる。
もう大人だから、自分の力で生きていきなさいということだ。 もちろん、自分の力で生きていくことは大事である。
ところが問題は、施設で大きくなってきた子たちは、そもそも身寄りがない。
あるいは、親はいるかもしれないが、小さいころに親子の関係は断絶していて連絡さえ途絶えている。
そういった子たちだから、施設を出てアパートを借りるにも、仕事をするにしても保証人がいない。
つまり、住むところもないし、まともな就職先すら見つけられないのだ。
それでいて、一体どうやって自分で生きていくのか? 18歳になったら、自動的に施設を追い出される。
それだけは、昔から決まっている。 なのに、そこから先は自分で生きて行けなのだ。
この社会的な矛盾に対し、ひとつのサポートは大学進学を支援することだ。
大学でも短大でも、施設を出た後も学生という身分であれば、寮や下宿に住むことは可能。
その間に、2年とか4年の時間を稼げる。 同時に、社会との接点も増えるから、自分で生きていく準備もできる。
そういった考えでもって、タイガーマスク基金は長いこと施設の子たちの大学進学支援をしてきたわけだ。
世の中には、ひどい親や暴力親といった存在が一杯いる。 あるいは、親として何もできない苦しい人たちもいる。
ところが、子どもたちは親を選ぶことができない。 たまたま、そこに生まれてしまっただけで、ひどい人生のスタートを切るはめになる。
そんな子たちだが、児童養護施設に入れた子たちだけでも、7万人とか8万人いるという。
そこまでの手さえ差し伸べていない子たちは、もっと多いそうだ。
とんでもない社会的な不条理である。 たまたま、そこに生まれてしまっただけで、ひどい人生を歩むことになるのだ。
どこかで幸せなはもちろんだが、少なくとも普通の人生を歩んでいけるよう、お手伝いをしてあげたい。
そういった子たちに、世の大人の普通の親としての思いをすこしでも届けてあげたい。
そんなあたりを、タイガーマスク基金を主催している安藤さんから話を聞いて、みなで共有したい。
それが、12月9日の勉強会である。 できるだけ多くの人に参加していただきたいものだ。